日本の公娼制度は「世界でも当たり前」ではなかった 「日本軍に組み込まれた「慰安婦」は“セックス奴隷”ではない。世界中で認可されていたありふれた公娼制度の下で働いていた女性たちであった。」とする見解に対して、「慰安婦」は「公娼」ではないし、公娼制度自体が当時の日本人の感覚からしても「性奴隷」制度であったこと、廃娼運動が展開され、1930年代半ばには公娼制度の廃止も検討されていたことは別項目で指摘しました。以上のように述べると、「公娼制度は日本以外の国にも存在していたのではないか、昔は貧しい女性の身売りはどの国にもあった商行為なのだからしかたがない」という感想がだされることがしばしばあります。 「東洋に於ける婦人児童売買実地調査委員 1931年6月12・13・16日 東京内務大臣官邸に於ける調査会議事録要訳」『東洋に於ける婦女売買実地調査の件』3巻、1931年。 しかし、この見解は大きく間違っ