秋の味覚として人気のマツタケに姿がよく似た「ニセマツタケ」が鹿児島県の奄美大島でシーズンを迎え、奄美市住用町の農業、元武光さん(68)は連日、山に入って採取に精を出している。 ニセマツタケはキシメジ科。全体的に茶色っぽく、マツタケのような香りはないものの、形や食感はそっくり。奄美大島でもごく限られた山林で10月下旬から12月上旬に自生する。リュウキュウマツとシイノキが混在する山の斜面の枯れ葉に埋もれたニセマツタケは、1時間で約6キロが採れた。採れたニセマツタケを裂き、網で焼いて食べると、シャキシャキとした食感。淡泊で上品な味が口の中に広がった。バターいためなどもおいしいという。 市場ではあまり扱われないが、奄美市内では今月から店頭に並べるコンビニも。値段は5〜6本入りパックで680円。広島のデパートに出荷、東京からも引き合いがあり、近く試験出荷するという。