<ポルノ先進国の日本が放ったネットフリックス最新作――20世紀のジェンダー観は「世界の青春物語」になり得るか> できれば手放しで褒めたかった。『全裸監督』の感想を聞かれると、そう答えている。 ストリーミング配信サービス・ネットフリックスのオリジナルドラマのことだ。80年代に「ハメ撮りの帝王」と称されたAV監督・村西とおると、彼の監督作でデビューした黒木香を主人公に据えた作品である。 かつて婦人誌編集者として日本のポルノ業界に取材を重ねた筆者は、なじみ深い題材を扱った日本発の意欲作に、大いに期待を寄せていた。配信と同時にニューヨークの自宅で全8話を視聴し、はや2カ月がたつ。 数字の上では、非常に好調である。シーズン1の配信開始は今年8月8日、同16日には早くもシーズン2の制作が発表された。今まで国内で制作された同社オリジナル作品の中で最も多く見られたタイトルとなり、新規顧客獲得にも大きく寄与
![「日本再発見」話題作『全裸監督』が黙して語らぬ、日本のミソジニー(女性憎悪)](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/c6f7a23b45a1941e20da527d19d7ea24306c2a26/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fwww.newsweekjapan.jp%2Fnippon%2Fassets_c%2F2019%2F10%2Fzenra01-thumb-720x480-171140.jpg)