本研究では、研究データを公開するプロセスにおいて、抄録や備考などの比較的自由に記述可能なメタデータを用いて、通常の研究成果報告では記載されない研究データの価値を表現する記述手法に焦点を当てる。このような価値の表現は、研究データの異分野での利活用を促す重要なメタデータであると考えられる。本研究では、それらの研究データの価値を適切に表現するための記述手法を明らかにすることを目指す。具体的な分析の例として、データジャーナルに収載されたデータ論文の記述(抄録や本文)に着目し、その被引用数に影響を及ぼす因子の特定や関連する学術論文内での表現の違いに着目し、研究データの価値を表す記述手法を明らかにする。