[本記事はウォルターズ・クルワー(Walters-Kluwer)社の著者向けニュースレター、Author Resource Reviewに掲載されたものを、許可を得て再掲載したものです。] 科学・医学出版における著者資格(オーサーシップ)の定義と役割は、近年ますます複雑になってきています。社会科学、人文科学、法律学などの分野では、研究論文1本の執筆に3、4人が協力したとみなすのが自然でしょう。しかし科学の分野では、研究や報告の仕方の性質が異なるため、「著者資格」をはっきりと区別することが難しくなってきています。より具体的に言うなら、例えば、研究の着想やデータ分析に重要な貢献をしていれば、論文の本文を実際に執筆していなくても著者とみなされることがあります。インターネットによって情報共有やプロジェクトでの協力が格段に容易になり、研究者たちは国を跨いで密接に連携しながら研究できるようになりました