「大絶滅」以前のウミユリの仲間(学名:Jimbacrinus bostocki)の化石。 Photograph by John Cancalosi, National Geographic 恐竜の時代よりはるか昔、地上に火災が広がり、沿岸の海中では酸素が欠乏するという苛酷な環境の中で、地球上の生物の約90%が絶滅した。このほど発表された研究によると、地球史上最大と言えるこの大量絶滅は、始まってから終わるまで20万年もかからなかったという。 2億5200万年前、ペルム紀(二畳紀)末に起こった「大絶滅(Great Dying)」と呼ばれるこの大量絶滅は、6500万年前に恐竜を滅ぼした白亜紀末の大量絶滅ほど有名ではないかもしれない。だがペルム紀末の大絶滅は、地球上の生命をほとんど消し去るほどの規模だった。今回の研究は、この大絶滅がどのくらいの速さで進行したかを推定したものだ。 ペルム紀の大量絶滅