野田首相は、消費税増税の「捨て石」となると覚悟だといいます。現在5パーセントの消費税率を10パーセントまで上げようと苦心惨憺しているのですが、日本の財政状況を考えるとじつはその程度ではぜんぜん足りません。日本国の歳出は100兆円もあるのに、税収は40兆円しかないのですから、単純に考えると、消費税率を30パーセントくらいまで上げなければ財政は均衡しません。 財政破綻の危機に陥ったギリシアの消費税率が23パーセントに引き上げられたことを考えると、これは荒唐無稽な話とはいえません。実現可能性はともかくとして、このような高消費税率の未来ではどのようなことが起きるのかをここでは考えてみましょう。 消費税率30パーセントというのは、100円の買い物で30円の税金を納めることです。1万円なら税額3000円、10万円で税額3万円、100万円だと税額30万円……と考えていけば、ひとびとがどのように行動するか