このところジェンダーにまつわる炎上などでしばしば目にするようになった「ホモソーシャル」という言葉。わかったようでわからないこの言葉について、東京都立大学特任助教で、ジェンダー・セクシュアリティや労働・家族の社会学を専門とする川口遼さんに話を聞きました。 もともとどんな意味の言葉なのか ——最近ネット上などで「ホモソーシャル」という言葉をよく耳にするようになりました。そもそもどのような出自を持つ言葉で、どのような意味なのでしょうか。 もともとは「同性間の非性的な関係」を示す語として歴史研究などで使われていました。19世紀後半から20世紀にかけて欧米を中心に同性間の性愛関係は「ホモセクシュアル」と呼ばれるようになりましたが、「ホモソーシャル」はこれと区別されるような、男女問わず同性同士の友人関係などを指すもの、と理解されてきました。 そこに変化を起こしたのは、英文学研究者のイヴ・セジウィックの
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