ご恵贈いただきました。ありがとうございます。原書はいうまでもなく国際的なベストセラーになり、「ブラック・スワン」は根源的な不確実性を喧伝したにもかかわらず、今般の世界金融危機を当てたとして世間を騒がせてもいる問題作です。 確かに読み物としては一級品ですが、たぶんこの本はこれから誉める人とかとりあげる人も多いでしょうから、正直な感想を書いてしまいます。「冗長で退屈」。それがこの本にもっともふさわしい形容です。正直いって、上巻はほとんど「スワンはすべて白い、という全称命題ありき。でも黒いスワンがあらわれた。こういう事象は根源的な不確実性であって、通常の経済予測ではとらえられない」という思想をいろいろなエピソードをもとに展開しています。タレブの本としては前作の『まぐれ』の方が個人的には面白かったですね。タレブの本はいつもあまり僕には合わないのです。 ところでタレブよりも知的に洗練されていて、さら
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