小学校の時、同姓同名の子がいた。 うちの田舎はよくあることだけど、特定の名字が多い。 私は増田隆だったが、同級生も増田隆だった。 その他に、増田孝雄がいて、増田貴子もいる。 そんな小学校だった。 そんな田舎なので、クラスが30名1クラスしかない。 そのクラスの生徒のうち、増田姓が半分ぐらいいた。 増田隆が同じ学校に2名存在した場合、 普通ならクラスをわければ混乱は少なくなるだろう。 でも1クラスしかないここではそうはいかなかった。 先生は困り果て、生年月日のはやい順に増田隆A、増田隆Bと呼ぶことにした。 ところが、これが親からの猛反対にあった。 子どもをものみたいに記号をつけるなと。 じゃあ、どうして欲しいのかという意見は親からでなかった。 先生はさらに困り果て(代わりの教師はいないのも理由だ)、 教室には「増田隆くん」は1人しかいませんとみんなの前で発表した。 突然はじまったその説明によ