私立大学は一段と淘汰が進む厳しい時代へ、少子化に金融危機が追い打ち《スタンダード&プアーズの業界展望》(1) - 10/04/14 | 12:15 私立の大学法人を取り巻く環境は、かつてないほどに厳しさを増している。スタンダード&プアーズは、セクター全体の信用力の方向性を今後1〜2年程度は「ネガティブ」と考えており、その後も「安定的」に好転する可能性は非常に低いと見ている。 これまで長期間にわたって少子化によって私立大学法人は財務体力をむしばまれてきたが、金融危機により資産運用環境が大幅に悪化したことなどから、財務基盤の悪化が一段と進んでいる。 スタンダード&プアーズが信用力を分析する際に重視する項目に、大学の学生獲得力(志願者数推移、入学者の第一志望度)があるが、供給過剰状態にある中で、学生獲得力を強化していくのは容易ではない。厳しい事業環境下、競争力に劣る大学の淘汰が進むだろう。