「勝ち馬は当たっているか?中国における政府補助金と企業の生産性(In Picking Winners? Government Subsidies and Firm Productivity in China)」という論文で、リーとレンは中国企業に対する直接給付金の効果について検討している。 私たちの結果からは、政府補助金はより生産性の高い企業に支給されてきたという見解や、政府補助金が中国の上場企業の生産性を高めたという見解を支持する証拠をほとんど見いだせなかった。第一に、全体として見た場合、補助金は生産性の低い企業に支給されているようであり、そうした補助金を受け取った企業の相対的な生産性は支給後さらに低下すると見られる。第二に、補助金の種類別のデータを用いたところ、研究開発・イノベーションを促す補助金と産業や設備の更新を促す補助金のいずれも、企業のその後の生産性成長とのプラスの関連性は見い
・・・(略)・・・戦後の日本における産業政策が、部門別の生産量や貿易量に影響を及ぼしたことを示す証拠なら大量にある。しかしながら、産業政策の手段のうちで数値で計測可能な(定量的に捉えることのできる)政府介入に照らして判断する限りだと、戦後の日本における産業政策は、選択的な産業育成(selective promotion)に肩入れする論者が説くところとは違って、一国経済の未来を切り拓いた原動力というよりも、世界市場に立ち向かう力がなくて天然資源を拠り所としていた部門(斜陽産業)を主たるターゲットとしていたと言えそうである。その実、一般均衡の枠組みで産業政策の諸々の手段の効果を差し引きして測ると、産業政策を通じて他の部門から製造業へと資源(生産要素)が移転されたのではなく、むしろその逆となっている――製造業から他の部門へと資源が移転された――のである。 大変興味深い一冊である『Industri
というNBER論文が上がっている(ungated版)。原題は「The Macroeconomic Implications of US Market Power in Safe Assets」で、著者はJason Choi(ウィスコンシン大学マディソン校)、Rishabh Kirpalani(同)、Diego J. Perez(NYU)。 以下はその要旨。 The US government is the dominant supplier of global safe assets and faces a downward-sloping demand for its debt. In this paper, we ask if the US exercises its market power when issuing debt and study its macroeconomic
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く