かつて「転職35歳限界説」というものがあった。転職を考えるなら35歳まででないと、なかなか企業は採用してくれない、という説である。しかし団塊世代の大量離脱で労働人口が減少したことに加え、雇用の流動化で転職市場が活性化したこともあって、最近は「ミドルの転職」という言葉に象徴されるように、40代・50代でも転職する人が増えている。そうした人たちの退職時の報告文が「とにかくムズムズする」というのはネットニュース編集者の中川淳一郎氏だ。中川氏が、ありがちな「オッサンの“卒業”報告」への違和感の正体を探った。 * * * 2010年前後、「退職エントリー」というものがネット上で話題になりました。若者がブログに「○○を退職しました」などと長文を書くものです。基本的な構成は以下の通りです。 ・私は4年間務めた○○社を退社しました。 ・この4年間の経験と出会えた人は私の人生にとっての宝です。 ・○○社に深