マーク・トウェイン=AP 【ロサンゼルス=堀内隆】「トム・ソーヤーの冒険」などで知られる米国を代表する作家、マーク・トウェイン(1835〜1910)が生前に残していた自伝が今年11月から刊行されることになった。出版元の米カリフォルニア大出版会が発表した。「少なくとも死後100年は世に出さぬよう」という本人の遺志を守り、5千ページにわたる手稿が同大バークリー校で大事に保管されてきた。 出版会によると、トウェインは死の4年前にあたる1906年から、自分の生涯を記録する作業を始めた。死後100年間の公開を拒んだ理由に定説はなく、英インディペンデント紙(電子版)によると、研究者の間には「宗教や政治についての考えを自由に語るため」「公開が100年後なら、友人の悪口を書いても気がとがめないから」などの説があるという。 もっとも、手稿が一度も日の目を見なかったわけではなく、自伝を部分的に引用したト