タンパク質の一種の「チオレドキシン結合蛋白2」(TBP−2)が体内の血糖値を調整するインスリンの分泌を妨げることを、京都大学の増谷弘准教授(分子生命学)らの研究チームが突きとめた。日本時間24日付の英科学誌「ネイチャーコミュニケーションズ」(電子版)で発表した。 インスリンは体内の糖に反応して増加し、糖を血液中から細胞などに送り込む役割を果たす。1型と2型がある糖尿病のうち、2型には糖の量に対しインスリンの分泌量が少ない症状があるが、原因は分かっていなかった。 研究チームは、遺伝子解析などからTBP−2がインスリン分泌に影響を及ぼすと推測。TBP−2を持たないマウスとTBP−2を持つマウスに対し、一定量の糖を投与してインスリンの増加量を比較した。 その結果、TBP−2を持つマウスのインスリンは約2倍になったのに対し、TBP−2を持たないマウスのインスリンは約3・5倍に増加。TBP−2がイン
日本糖尿病学会は27日、岡山市で総会を開き、日をあらためて2回の検査が必要だった糖尿病の診断を、1回の検査でできるように改定した診断基準を正式決定した。7月1日から施行する。記者会見した理事長の門脇孝東京大教授は「診断の間口を広げ、早期発見につなげたい」と話した。 これまでの診断基準は、空腹時やブドウ糖摂取後などの血糖値3項目に基準値を設定。1項目で数値が高いと再検査し、再び基準値を超えると糖尿病と診断していた。 新基準は、血中の糖と結合する性質があり、過去1〜2カ月の血糖状態の指標となる「ヘモグロビン(Hb)A1c」を主な検査項目に採用。HbA1c値と血糖値の同日検査を推奨している。血糖値が高く、同時にHbA1cの数値が日本で使われている「JDS値」で6・1%以上なら、1回の検査で糖尿病と診断する。
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