ホーム インタビュー 『ヒラヒラヒヒル』シナリオライター瀬戸口廉也氏インタビュー。作品には鬱ゲーというラベルではなく、バイアスなしで触れてほしい。経歴や創作へのスタンスについて訊いた 全記事インタビュー
ホーム インタビュー 『ヒラヒラヒヒル』シナリオライター瀬戸口廉也氏インタビュー。作品には鬱ゲーというラベルではなく、バイアスなしで触れてほしい。経歴や創作へのスタンスについて訊いた 全記事インタビュー
赤野工作(以下、赤野)氏: 作家の赤野工作と申します。模範的工作員同志という名前で活動していて、ニコニコ動画で配信したりしていました。今いる人の中では僕はKOTYに関して最古参だと思うので、いろいろお話しできるかなと思います。話始めに言うのもなんですが、自分はKOTYアンチです。KOTYに対してはようやく終わってくれたかという気持ちが半分、こんな形でお前は終わってしまうのかと、好敵手の老いを見るような悲しさ半分。非常に複雑な気持ちで今この場におります。今日は感傷的な語りが多くなるかもしれないですが、よろしくお願いします。 ──ありがとうございます。赤野さんはKOTYに対してはかねてからアンチというスタンスを強調されていますよね。一方で、ラー油さんのKOTYに対するスタンスをお聞かせいただけますでしょうか。 ラー油氏: スタンスとしては中立です。KOTYなんてものはどこまでいっても内輪ネタな
「泣ける」ことが映画・ドラマの売りとなって久しいが、ゲームの世界でも感動でプレーヤーを魅了する「泣きゲー」が長年人気を博している。その立役者の一人が、「AIR」「CLANNAD」(クラナド)などの人気美少女ゲームを手掛けたシナリオライター・作曲家の麻枝准(まえだ・じゅん)さんだ。今月2周年を迎えたRPG「ヘブンバーンズレッド」(ヘブバン)でもメインシナリオを担うなど活躍を続ける麻枝さんが、四半世紀にわたり「泣きゲー」を作り続けてきた理由とは―。 自分は「はずれ」ライター扱いだった子供の頃からパソコンを通じてゲーム作りに親しんできた麻枝さん。美少女ゲーム業界へと歩みを進め、後日「泣きゲーの元祖」と呼ばれるようになる始祖的作品の一つ「ONE~輝く季節へ~」(平成10年)のシナリオを手掛けた。 「やはりクリエーターとしては、人の心に残るものを作りたい。それには、その人の感情を強く揺り動かす必要が
[インタビュー]ゲーム業界でがんばっ定年! コーエーテクモゲームスの“生きる三国志事典”中山茂樹氏(55歳) 編集部:楽器 カメラマン:永山 亘 コーエーテクモゲームス “シブサワ・コウ”ブランド シニアリーダーの中山茂樹氏 ゲーム業界では秀作を生んだクリエイターが名を上げ,いつしか会社の顔となり,界隈の代弁者として,業界の印象を形成してきた。 しかし,彼らの総数は業界従事者の1%ほどだろう。その裏には開発のみならず,広報や経理,社内エンジニアにカスタマーサポートなど,名を上げずとも人生を生きる99%側の“名もなき戦士たち”がいる。 言い換えればそれは我々であり,世界の大多数だ。 ゲーム業界自体,未成熟ゆえの輝きがあった昭和・平成時代とは違い,今では就業規則に福利厚生にコンプライアンスにと成熟した。大手を中心とする一部メーカーでは徐々に“定年退職者”も増加している。 そこで本稿では,業界の
SNS究極の自由、アルゴリズムもユーザーしだいの次世代Twitter「Bluesky」:エンジニアにインタビュー2023.06.19 22:0014,795 Blake Montgomery - Gizmodo US [原文] ( そうこ ) Twitter共同創設者であり長くCEOも務めたジャック・ドーシー氏。彼がTwitterを去り、新たに始めたSNSがBluesky。Twitterでの自身の過ちを取り返すかのように、ドーシー氏が改めて思うSNSのあるべき姿を体現する存在となっています。今のところは。 イーロン・マスク氏によるTwitter買収後、一部ユーザーはBlueskyに流れてきており、現在まだ招待制フェーズではあるものの、招待コードがネットオークションで高値で取引されるなど注目度が高いプラットフォームです。 エンジニアがライブ配信でユーザーとコミュニケーションしながらプログラム
『アークナイツ』のアニメ化って、絶対難しくない……? あの圧倒的テキスト量の原作をどうやって映像化してるのか、アニメ製作スタッフに聞いてみた 『アークナイツ』のアニメ化って、絶対難しい気がする。 『アークナイツ』……Hypergryph(ハイパーグリフ)が開発し、日本語版はYostarが運営・配信を行っているスマートフォン向けタワーディフェンスゲーム。その魅力は、圧倒的に分厚い世界観と、気が遠くなるようなテキスト量。イベントだけで、椅子から転げ落ちそうになる文量が飛び出してきたりする。 そして基本的なゲームは、キャラが立ち絵で会話するアドベンチャーパートと、SDチックにデフォルメされたキャラが戦うシミュレーションパートにわかれている。私が「アークナイツがアニメ化される」という話を聞いた時、真っ先に感じたのは「映像化、難しそう!」ということだった。 まず、あのテキスト量のアドベンチャーパート
時代を先取りした幻の企画「Lips~笑顔の行方~」──本日はよろしくお願いいたします。さっそく質問に入らせていただきたいと思いますが、お二人が音楽に興味を持たれたのは何がきっかけだったのでしょうか? 折戸氏: 僕は学生の頃に出会ったゲームミュージックですかね。当時はまだアーケードゲームが主流だった時代なんですが、そこでコナミやセガ、ナムコ(現バンダイナムコエンターテインメント)のゲーム音楽にぐいぐい引き込まれていったというのが、ゲームサウンドに興味を持ったきっかけです。とくに古代祐三さんの音楽が好きでした。 そこから自分でもゲームミュージックをやってみたいと思い、X68000を購入してFM音源でいろいろな曲を打ち込みまくっていましたね。 ──ゲームミュージックがきっかけだったんですね。80〜90年代はアーケードが技術の最先端でしたし、PCゲームサウンドは技術の発展にともなって表現の広がりを
井上俊之が語る『君たちはどう生きるか』- ロングインタビュー by Matteo Watzky | Oct 20, 2023 | インタビュー | 0 comments Fullfrontal.moeでは、宮崎駿監督の新作『君たちはどう生きるか』について、もっと知りたい、情報を共有したいとずっと考えていました。そのため、映画のスタッフにインタビューするのは当然のことだった。そこで、伝説のアニメーター、井上俊之にインタビューをいただきました。 井上俊之は、日本アニメーションで最も偉大な職人の一人であり、最も作画の歴史に詳しい人物の一人でもある。井上氏は、『アキラ』、『攻殻機動隊』、『千年女優』、『電脳コイル』、『おおかみこどもの雨と雪』など、日本アニメーションの最高傑作のいくつかに参加していましたが、『魔女の宅急便』と『君たちはどう生きるか』の間にに宮崎監督と仕事をしたことはない。 そこで今
HOMETVアニメ『江戸前エルフ』安齋剛文監督インタビュー エルダのノリの良さ、小柚子の汗、最終話のBパート…描きたかったポイントに迫る 2023年4月に放送がスタートし、先日最終回を迎えたTVアニメ『江戸前エルフ』。本作は、東京都中央区⽉島の「髙⽿神社」を舞台に、ご神体のエルフ・エルダと、巫女の⼩⾦井⼩⽷を描いた下町コメディだ。 今回は、本作で監督を務めた安齋剛文氏にインタビューを実施。好評の中で放送を終えた作品について、原作のこと、キャラクターのこと、ストーリーのこと、さまざまな質問をぶつけ、制作を振り返ってもらった。 エルダを通して描こうとした、諦めに対する抵抗 ――本日はよろしくお願いします。まず、安齋監督が『江戸前エルフ』に携わることになった経緯から振り返っていただけますか。 2021年の春ごろですかね。C2Cのプロデューサーの山田さん(山田良輔氏)から電話があって、『江戸前エル
[インタビュー]10年ぶりの最新作「ARMORED CORE VI」は,メカだからできる動きと,近年のフロム・ソフトウェアの技術を盛り込んだ“メカアクション” 編集部:御月亜希 ライター:大陸新秩序 カメラマン:増田雄介 12→ 2023年8月25日にいよいよリリースされる,フロム・ソフトウェアの「ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON」(PC / PS5 / Xbox Series X|S / PS4 / Xbox One 以下,ACVI)。本作は,同社が近年のアクションゲーム開発から得た知見と経験を活かしつつ,「アーマード・コア」(以下,AC)シリーズのコンセプトをあらためて見つめ直した新しいアクションゲームだ。 ACシリーズのリブートタイトルでもあるという本作がどのような経緯で企画・開発され,どんな仕上がりとなったのか,プロデューサーを務める小倉康敬氏と,デ
『ハコヅメ』の泰三子による新連載『だんドーン』がスタートした。日本の近代警察を作った男・川路利良の目を通して幕末から明治を描いていく。 この記事は、いわゆる“新連載開始にあたっての著者インタビュー”ではない。昨年10月から連載開始予定だった『だんドーン』がおよそ8ヵ月遅れた理由を、著者の泰が自らの言葉で語りたい、と提案して生まれた記事だ。 理由となった突然の悲しい出来事について、家族について、日々の生活について、気持ちの変化について──泰がどこまでも正直に、正確に言葉にしていくうちに、作家としての姿勢、また本作にかける熱い思いが見えてくる。 (取材・文 門倉紫麻) 読者の方に、誠意を持って お話ししたかった 「連載開始が遅れた理由について説明する場を持たせていただきたいです、と私から編集部にお願いしました」 この記事は、『だんドーン』の内容や描くきっかけを語る、いわゆる新連載インタビューで
みなさまは、「ひとりのオタクとして叶えたい夢」はあるだろうか? いや、なんだこの始まり方は……? 私自身もそう思ってしまうのだが、たとえば『FF14』のファンであれば、「吉田直樹氏に会ってみたい」。TYPE-MOON作品のファンであれば、「奈須きのこ氏に直接会って話をしてみたい」……。そういう、「一度でいいから自分に感銘を与えたこの作品のクリエイターに会ってみたい」という思いを抱く方は、少なくないのではないだろうか? そして、今回登場するのはそんな「自分を感動させた作品のクリエイターに会ってみたい」というひとりのオタクとしての願いを叶えてしまった男、David Jiang氏。彼はHoYoverseの『崩壊学園2』『崩壊3rd』に脚本・プロデューサーとして参加し、現在リリースされている新作タイトル『崩壊:スターレイル』のプロデューサーでもある。 電ファミニコゲーマーにある日、David氏から
[インタビュー]初代「信長の野望」で初めて統一したときに“こりゃ面白いゲームができた!”と感動。40周年の節目に,シブサワ・コウが語る 編集長:Kazuhisa カメラマン:増田雄介 初代「信長の野望」のパッケージ 本日(2023年3月30日),コーエーテクモゲームスの「信長の野望」が40周年を迎えた。 後に「歴史シミュレーション」というジャンルを生み出すことになった「信長の野望」は,1983年に光栄マイコンシステムからカセットテープ媒体で発売された。2022年7月の「信長の野望・新生」(PC/PS4/Switch)でシリーズは16作目となり,今でもさまざまな展開を見せている。 新たな展開として本日,シリーズ初となる位置情報ゲーム「信長の野望 出陣」(iOS/Android)も発表されたばかりだ。 今回4Gamerでは,40周年の節目ということで,シブサワ・コウことコーエーテクモホールディ
2023年1月末、スクウェア・エニックス本社にて日本のゲームメディアを対象とした『FINAL FANTASY XVl』(以下、FF16)の「メディアツアー」が実施されました。既にプレイレポートをお届けしていますが、なんと、同ツアー内で本作の開発陣にインタビューする機会を得ました。 「吉Pと髙井さんに『FF16』についてインタビューすることができる」と決まった時、私が一番聞いてみたかったのは「なんでイフリートはFF16のメイン召喚獣なの?」ということです。 『FF16』公式サイトより 逆に読者のみなさまにお聞きしてみたいのですが、「FFのイフリート」にはどんなイメージがありますか? 最初に出てくる召喚獣、最初に倒される召喚獣、最初に仲間になる召喚獣……そう、大体イフリートは、「最初の召喚獣」なのです。 そして、いつの間にやらイフリートよりも強い召喚獣が手に入って、バハムートやらオーディンやら
ゲーム開発経験のない、ディレクター兼開発者、原案・シナリオライターのチームで75万本を売り上げたインディーゲーム──日本発のインディーゲームとして、異例の実績の『NEEDY GIRL OVERDOSE』ですが、Switch版の発売、おめでとうございます。いま累計でどれくらい売れてるんでしょうか? 斉藤大地氏(以下、斉藤氏): ありがとうございます。売上は全世界で75万本です。 ──そんな『NEEDY GIRL OVERDOSE』はどのようなチーム構成で作られたのですか? メインチームは4人と聞いていますが。 斉藤氏: 全員いわゆるゲーム業界はほぼ未経験で、まずゲーム開発経験が1度もないディレクター・開発・デザインのとりいさん。ブログやツイッターが人気のライターの原案・シナリオのにゃるらくん。もちろんゲーム開発経験はありません。 次いでDLsiteでエッチなドットゲームを作っていたグラフィッ
イギリス植民地時代のインドを舞台とする『RRR』は、実在した2人の独立闘争の英雄が、愛と友情のために命がけで闘う姿を描くアクション超大作である。今年3月には全米でも劇場公開され、『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』や『アンチャーテッド』といった競合作品がひしめくなか、堂々の初登場3位を記録。来年のアカデミー賞候補になるのではないかという報道もあるほどで、ラージャマウリ監督自身もプロモーション活動にひっぱりだこだ。 今回はそんな多忙をきわめるラージャマウリ監督にインタビューを敢行。『RRR』のキャスティングや、今後の野望についてなど、さまざまな質問を投げかけてみた。 ――大ヒットを記録した「バーフバリ」2部作に続く作品として、この『RRR』を選んだ理由を教えてください。 これはすべての作品に当てはまることですが、私はひとつ映画を撮り終えたら、それは一切忘れて、新鮮な気持ちで「私を若くさせ
国内の個人開発者KazuhideOka氏は8月18日、『ナツノカナタ』を正式リリースした。対応プラットフォームはPC(Steam)で、価格は無料。正式リリースにあわせて、シナリオの後半を含むコンテンツが追加されている。 『ナツノカナタ』は、終わってしまった世界の夏を旅する、テキストアドベンチャーゲームである。本作の舞台は、未知のウイルスによるパンデミックで、半年前に終末を迎えた世界だ。人がウイルスに感染すると理性を失い、怪物となって人を襲う。そんなウイルスによる未曾有のパンデミックが発生し、わずか数時間で社会が崩壊。原因のウイルスや細菌すらわからないまま、世界は終わりを迎えていた。メインキャラクターのナツノは、元高校2年生の少女である。数か月前、ナツノは故郷の東京からの脱出に成功する。しかし、高校の友達とは東京からの脱出の際に離れ離れとなり、両親とはどこかの駅ではぐれてしまう。1人になって
フロム・ソフトウェアは“面白いゲームを真剣に作っていればそれでいい”。宮崎英高社長に聞く,「ELDEN RING」で目指したものや独特の開発体制 編集部:御月亜希 ライター:大陸新秩序 カメラマン:増田雄介 「DARK SOULS」シリーズや「Bloodborne」,「SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE」(PC/PS4/Xbox One)などを代表作に持ち,アクションRPGで世界的にも評価の高いフロム・ソフトウェア。2022年2月にリリースされた「ELDEN RING」(PC/PS5/Xbox Series X/PS4/Xbox One)は,発売から1か月も経たずに世界累計出荷本数1200万本,国内累計出荷本数100万本を突破した大ヒット作となり,同社のタイトルに触れた人はさらに広がっていくだろう。 高難度のアクションRPGという,ニッチなはずのジャンルでありながら,これだ
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