コードウェイナー・スミスの「アルファ・ラルファ大通り」は偶然と必然の織りなすタペストリーなのだが、その脇道を歩いていてもほんの少しの偶然と必然ぐらいはある。 というかここは、日々思ったこととか読んだ本の感想とかそんなものを書き溜める日記のようなものである。 スザンヌ・ヴェガが引用されていて驚いた。 僕は筒井康隆の『旅のラゴス』を読んだ時に初めて文体というものを意識したというか文体というものがどんなものなのかということを初めて感じ取ることができたのだが、それと同じように、スザンヌ・ヴェガの音楽を聴いた時、初めて人の声というのも楽器であり、音楽の一部なのだということを意識した。それまでは楽器が奏でる音楽と歌は別々に感じ取っていたのだ。スザンヌ・ヴェガのささやくような歌い方は、決してパワフルではないものの、その静かな衝撃は僕の意識を決定的に変化させたといっても過言ではない。 そんなスザンヌ・ヴェ
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