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ブックマーク / yamada10-07.hateblo.jp (10)

  • 『第七女子会彷徨』のにじみ出てきた狂気の話 - ポンコツ山田.com

    『第七女子会彷徨』と『見かけの二重星』を同時発売したつばな先生。 第七女子会彷徨 4 限定版(リュウコミックス) 作者: つばな出版社/メーカー: 徳間書店発売日: 2011/09/13メディア: コミック クリック: 97回この商品を含むブログ (18件) を見る見かけの二重星 (KCデラックス Kiss) 作者: つばな出版社/メーカー: 講談社発売日: 2011/09/13メディア: コミック購入: 3人 クリック: 82回この商品を含むブログ (37件) を見るで、今日は『七女』の話。 もともと金やんと高木さん、二人の女子高生を中心に、不思議道具や不思議事件、不思議組織、不思議システムなんかを、さして不思議に思わず日常の中で消化していくというSF(少し不思議)作品。不穏な空気は1巻の時点からあったと言えばあったのですが、巻を重ねるごとにそれは顕在化してきて、4巻ではいっそ狂気とさえ

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    pub99 2011/09/17
  • 『ぼくらのよあけ』奥行きのある空間と、子ども達の知った広い世界の話 - ポンコツ山田.com

    先ごろ1巻の発売された『ぼくらのよあけ』。ちょっと先の未来、小学生達が自分たちの住んでいる団地を通じて宇宙と、そして人と繋がっていくSFジュブナイル。子ども的な近視眼さと、それの裏返しになる「楽しいこと」へとひた走る熱情を通して、自分のほんの周りの小さな世界から、宇宙へ、そして新しい人間関係へと世界が広がっていく様が瑞々しく描かれている作品です。 そんな作の主要な舞台にしてキーポイントとなっている団地とその屋上。それの描き方が、今井哲也先生の作画傾向とあいまって小学生達の世界が広がる様子を象徴しているように感じられるので、今日はそのへんを少々。 ぼくらのよあけ(1) (アフタヌーンKC) 作者: 今井哲也出版社/メーカー: 講談社発売日: 2011/06/23メディア: コミック購入: 29人 クリック: 407回この商品を含むブログ (70件) を見るまずは、ちょろっと書いた「今井哲也

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    pub99 2011/07/02
  • 人を斬るだけでなぜかっこいい 「斬り介とジョニー四百九十九人斬り」の話 - ポンコツ山田.com

    斬り介とジョニー四百九十九人斬り (KCデラックス アフタヌーン) 作者: 榎俊二出版社/メーカー: 講談社発売日: 2010/12/22メディア: コミック購入: 31人 クリック: 563回この商品を含むブログ (18件) を見る村娘が盗賊に攫われたところへたまたま通りがかった斬り介とジョニー。盗賊団の暴虐に悩まされ続けていた村人は、二人に討伐を頼んだ…… 『斬り介とジョニー四百九十九人斬り』のレビューです。あらすじが当にこの二文で済み、物語的な内容なんてびっくりするほどありません。どれくらい中身がないかというと、盗賊退治を頼まれる髭面の男と束髪の少年、この二人のどっちが斬り介でどっちがジョニーなのか、最後までわからないくらい。というか「斬り介」も「ジョニー」も、作中で一度も呼ばれてないのです。 主人公二人の名前がわからなくても問題ないほどに中身はなく、ただひたすらに二人が人を斬る

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    pub99 2010/12/25
  • SF(少し不思議)な世界で暮らす女子高生の日常 「第七女子会彷徨」の話 - ポンコツ山田.com

    第七女子会彷徨 3 (リュウコミックス) 作者: つばな出版社/メーカー: 徳間書店発売日: 2010/12/13メディア: コミック購入: 7人 クリック: 150回この商品を含むブログ (25件) を見る主人公は、女子高生の金やん(表紙絵・上)と高木さん(下)。一見普通に見える彼女らの世界は、素敵アイテムがあったり、未来からやってきたロボットがいたり、変な制度があったり、なんかもうわけわかんないモノがいたりと、SF(少し不思議)が溢れている。そんな中で、常識人の金やんはhappy go luckyな高木さんに振り回されっぱなし。さあ、今日の彼女らはどんなSF(少し不思議)を楽しむのか…… とまあそんな感じの、つばな先生の『第七女子会彷徨』です。 世界中が「なんだか解らないもの」に蹂躙されているのを台風みたくちょっとした災害気分でやり過ごしたり(第2話 正体不明 The destroye

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    pub99 2010/12/16
  • 「なるたる」に見る、「父殺し」と「アニキの死」による物語の駆動の話 後編 - ポンコツ山田.com

    なるたる(12) (アフタヌーンKC) 作者: 鬼頭莫宏出版社/メーカー: 講談社発売日: 2003/12/20メディア: コミック購入: 10人 クリック: 78回この商品を含むブログ (49件) を見る前回の記事からの続きです。 「なるたる」に見る、「父殺し」と「アニキの死」による物語の駆動の話 前編 - ポンコツ山田.com 今回の記事を思いついた三等兵さんの記事もリンク。 3ToheiLog:物語における「アニキの死」について では、後編をどうぞ。 父殺し シイナの場合 さて、前回の最後は意味深な引きで終わってしまいましたので、今回はそこから。シイナが「父殺し」をしていたら、いったいどんな社会権利を得ていたのか。 私はそれは、母なのではないかと思います。権利というとちょっとそぐわないですが、父・俊二が所有していたものということです。ここでいう「母」は象徴的な意味だけではなく、現実的

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    pub99 2010/02/23
  • 「なるたる」に見る、「父殺し」と「アニキの死」による物語の駆動の話 前編 - ポンコツ山田.com

    なるたる(1) (アフタヌーンKC) 作者: 鬼頭莫宏出版社/メーカー: 講談社発売日: 1998/08/19メディア: コミック購入: 9人 クリック: 229回この商品を含むブログ (84件) を見るしばらく前から「なるたる」を「父殺し」という観点から考えてみたいなと思っていたのですがまとまらず、いまいち切り込みあぐねていたところ、三等兵さんの書かれた興味深い話がピコンともう一つの視点を閃かせてくれました。 3ToheiLog:物語における「アニキの死」について 三等兵さんは、ジャンプの某漫画を念頭に置いて、「タッチ」、「あしたのジョー」、「ジョジョの奇妙な冒険第5部」、「グレンラガン」を引用しつつ、物語や神話の基構造において「父殺し」と並んで大きなテーマとされる「アニキの死」について書かれています。 「評価者」である父親に対して、アニキはもっと距離の近い「競争者」としてのポジション

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    pub99 2010/02/22
  • 「BLACK LAGOON」 「面白さ」を求めたロックは「夕闇」にいられたのかという話 - ポンコツ山田.com

    BLACK LAGOON 9 (サンデーGXコミックス) 作者:広江 礼威小学館Amazon三年の長きに亘って、三巻以上の長きに及んで連載されたロベルタ編が、ようやく終わった。何はともあれ、長かった。なにせ現時点ではあるが、全発売巻数の1/3を越える量だ。果たして連載最後の話でどれほどの話数が費やされるのか、想像するとぞっとする。 ともあれロベルタ編。今回のポイントの一つは、どんどん悪役面が加速していくロックだ。 最初に依頼を持ちかけられたときは (7巻 p83) こんな顔をしていたロックが、終盤になれば (9巻 p44) (9巻 p190) こんなあくどい顔をして、ことが全て終わった後には (9巻 p256) こんな笑ってない目で笑うようになる。実に悪そうだ。 前々編の日編で、雪緒はロックを「夕闇に留まっている」と言った。「貴方は結局何も選んでいない」と。それにショックを受けたロックだ

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    pub99 2009/10/30
  • 「神様との約束」羽海野チカの天才観の一類型の話 - ポンコツ山田.com

    羽海野チカ先生の天才観が少し垣間見えた話を軽く。 羽海野先生の連載作品である「ハチミツとクローバー」と「3月のライオン」には、天才と呼びうるキャラクターが出てきます。前者には代表的なところではぐ美と森田(二人については過去記事;漫画で天才はどう描かれるのか、「ハチクロ」と「バガボンド」を例に考えてみる話も参考に)、後者は主人公の零。描写のされ方は違っても、(同年代の平均像に比べて遥かに高い)周囲の人間からの評価、業績を鑑みるに、作中で「天才」として遇されていると考えて差し支えないでしょう。 そんで共通するところに気づいたのは、はぐと零なのですね。その共通点とは、「神様との約束」。 はぐ美は中学生の時に一度だけ神様を見ました。 小さい頃 一度だけ神さまを見た (中略) この「絵を描く」ということだけが 「私」を「守り」「生きさせて」くれたんだ そう思った時 雨降りの窓の外が ぼうっと 金色の

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    pub99 2009/08/29
  • 先天的/後天的な伏線と、尾田栄一郎とファンの幸せな共犯関係の話 - ポンコツ山田.com

    物語を盛り上げるために、しばしば伏線が使われる。辞書的な定義もあろうが、自分なりの言葉で定義すれば、 物語内の出来事に説得力を持たせるために、あるいは出来事を効果的に盛り上げるために、事前に仕掛けておくもの、こと、事柄。 となる。 個人的に好きな伏線は、日橋ヨヲコ先生の「G戦場ヘブンズドア」で、第一話で鉄男が町蔵に手を差し伸べたシーンを最終話で持ってきて、それを最終話の一話前での漫画の打ち合わせのシーンでメタ的に匂わせていた(ネタバレのようなものにつき反転)ものだ。気づいたときに感動した。 作品の中に埋め込まれた伏線というものを考えると、受け手は時として、作り手が作品に対して全知にして全能であると思い込みやすい。作り手は「受け手はこの伏線に気づいたときにさぞ驚くだろうな、ウッシッシ」と自覚的に伏線を張っているのだ、と。 だが、果たしてそうだろうか。当に伏線は全て作り手の自家薬籠中のもの

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    pub99 2009/08/26
  • 「友達100人できるかな」と、とよ田先生のストレートな感動の話 - ポンコツ山田.com

    友達100人できるかな(1) (アフタヌーンKC) 作者: とよ田みのる出版社/メーカー: 講談社発売日: 2009/08/21メディア: コミック購入: 14人 クリック: 128回この商品を含むブログ (100件) を見る 友達100人!!できなかったら人類滅亡!! 36歳の小学校教諭・直行の前に突如現れた宇宙人。彼らの地球侵攻を回避する条件、それは友達を100人作ること!!その試験会場となった一九八〇年にて人類の命運をかけた壮大なミッションが始まった!! とよ田みのる先生の、「FLIP-FLAP」以来の新刊です。 人類の存亡を一身に背負ってやることが、小学生に戻って友人を100人作ること。スケールが大きいのか小さいのか。 でも、自分が小学生の頃を考えれば、「一年生になったら」の歌詞のあまりのビッグマウスっぷりが笑い話になるくらいのものですから、あながちスケールが小さいとも言えないのか

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    pub99 2009/08/23
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