クラシック・デジカメとは フィルムカメラに代わってデジタルカメラが普及しはじめてもう15年が経とうとしている。カシオ計算機「QV-10」の衝撃的なデビュー(このカメラに関しても、いずれ語らなくてはならないだろう)から始まったデジカメの進化は、フィルムカメラの進化の歴史とは比べ物にならない程の速度で進み、既に成熟の段階に入っていると僕は思う。 もはやデジカメはどんな機種でもキレイに撮影できる機械だ。青空はどこまでも青く、人間の肌色はみな健康な色に写る。デジカメの判断基準として常に人々が気にかけていた「画素数」も、1000万画素を超えたあたりであまり話題に上らなくなってきた。 フィルムカメラの世界では、露出決定やピント合わせの自動化が進みすぎた段階でマニュアルカメラへの回帰ブームが起こり、ここからクラシック・カメラや金属製カメラの人気が出た。手に取ったときの充実感や、モノとしての存在感を楽しむ