【ワシントン=望月洋嗣】米議会下院は27日、同性愛者が米軍で公然と勤務することを禁じた法律の撤廃法案を、234対194の賛成多数で可決した。上院軍事委員会も同様の修正案を可決しており、同性愛規制の撤廃に向け、大きく動き出した。同性愛者が公然と軍務に就く道を開くと公約していたオバマ大統領は、「喜ばしい」とする声明を出した。 修正案は米上院でも来月に可決される見通し。米国防総省は同性愛者の勤務による兵士への影響を調査しており、ゲーツ国防長官はその結果を受けて、法律の修正に応じるかを判断する。米軍内には士気への影響を懸念して、修正に慎重な意見が根強い。 米軍は同性愛者の勤務を禁じているが、差別的だと問題視する声を受けて、当事者が公言しなければ容認する「聞かない、言わない」と呼ばれる措置を1993年から続けている。