小田急電鉄の100%子会社で中間持ち株会社の小田急箱根ホールディングス(HD)が、2024年4月1日付で傘下の箱根登山鉄道、箱根観光船、箱根施設開発と合併する。箱根登山鉄道を存続会社とし、新名称は「小田急箱根」となる。 これにより1928年、神奈川県の箱根湯本―強羅間の登山鉄道などを承継して設立さ
◇理解への期待、新たな偏見への不安 BSジャパンで再放送中 染色体やホルモンの異常が原因で男女をはっきりと区別しにくい「性分化疾患」をテーマにしたドラマが今夏、初めて放送された。「当事者の現状を伝えたい」と、デリケートなテーマに挑んだスタッフらの奮闘が伝わり、番組ホームページの掲示板には今も共感や続編制作を求める書き込みが続いている。【丹野恒一】 テレビ東京系で7月から9月まで放送された「IS(アイエス)~男でも女でもない性~」。原作は漫画雑誌「Kiss」(講談社)に連載された同タイトル作。「IS」は性分化疾患を指すことのある「インターセックス」を略した造語だ。 性分化疾患がありながらも明るい家庭で育った春(福田沙紀さん)は、進学した高校で、どこか陰のある美和子(剛力彩芽さん)と出会う。彼女もまた別の性分化疾患で、差別を恐れる母親から内向きの愛を注がれたために……。 「普通って何なんだろう
◇年月経て、疑問持つ患者も 未解明な「脳の性分化」 「カルテを開示してほしい」。3年前、診察室で向き合った20代の患者に言われた時、独協医大の有阪治教授は「その時が来たか」と覚悟を決めた。患者は男性として育ってきたが、性染色体は女性型のXXだった。カルテには書かれていたが、患者自身は知らないはずだった。 患者は極端に大きな陰核の外見から、男児と判定されて育てられた。体の発達に違和感を覚えた両親が3歳の時、東京都内の大学病院を受診させ、性分化疾患の一つ「先天性副腎過形成」と診断された。子宮や卵巣はあるが、男性ホルモンが過剰に分泌され外性器などが男性化することのある疾患だ。 このまま男児として生きた方がいいのか。染色体や内性器に合わせ女児に変えるべきか。当時20代の駆け出しの研修医だった有阪医師は、師事していた主治医の教授が治療方針に悩み、海外の文献をひもといて似た症例を必死に探す姿を見ていた
◇思春期に男性化する疾患の長女、小4で告知受け混乱 染色体やホルモンの異常により男性か女性かの区別がはっきりしない「性分化疾患」。医学的には未解明な部分が残り、男性と女性の枠組みしかない社会で生きる難しさも伴う。性の選択を迫られた時、治療方針を決める時--。当事者と家族、医療者のそれぞれの決断の場面を追った。 * 昨年7月、大阪市の大阪警察病院。夏休みに入った小学4年の長女(当時9歳)に付き添い、関西地方の夫婦が小児科を受診した。「そろそろ私から本人に説明しましょうか」と切り出した望月貴博医師に、夫婦は顔を見合わせ黙ってうなずいた。病気のこと、受けることになるかもしれない性器の手術のことを話した後、医師は長女に尋ねた。 「男の子にもなれるし、今のまま女の子を選ぶこともできる。どっちがいい?」。しばし流れる沈黙。父は「男と言ってくれ」と祈ったが、長女は消え入るような声で「女の子がいい」と答え
外性器などが未発達で男女の区別が難しい性分化疾患の新生児について、日本小児内分泌学会と厚生労働省研究班は性別を確定する目標時期を「生後1カ月まで」とする医療者向けの手引を初めてまとめた。戸籍法は出生届の期限を14日以内と定めているが、十分に精査されずに性別判定されるケースがあるため。学会は法務当局の判断を仰いだうえで、期限の延長が可能としている。 性分化疾患は2000人に1人の発生頻度との調査があり、90年代に解明が進んだが今も十分な知識を持たない医師が多い。子宮も卵巣もある女児が外性器で男と判断され、男性ホルモンを投与されるなど、最低限の検査なしでずさんに性別判定されるケースが後を絶たない。 手引は染色体やホルモン、遺伝子など必要な検査や、内科と外科それぞれの治療内容を示した。性別確定まで1カ月としたのは、検査結果が出そろうのに14日以上かかる場合があるほか、経験豊富な医師の意見を仰ぐこ
「レインボーマーチ」という催しがある。性的マイノリティーとされるLGBTの人と支援者が、その存在を知ってもらい、共生できる社会の実現を呼び掛けるパレードだ。札幌市は、おおらかな土地柄もあるのだろう、9月18日のパレードで15回目を迎え、全国で最多を数える。 ◇「多様な性は自然」の認識共有を 参加者がどんな生活を送っているのか知りたくて、2月に北海道紙面で「レインボーマーチが聞こえる 性的マイノリティーの日常」を計9回連載した。彼らの人間的魅力と同時に、LGBTが抱える深刻な生きづらさと、背景にある社会の無理解を知った。 同性愛者などは、どんな時代、どんな地域にも、一定の割合で存在している。それは育成環境や趣味嗜好(しこう)の問題ではなく、生まれついての自然なものだ。 ◇結婚・財産など不当な扱い多く だが、日本の法や制度は、こうした性的指向の存在を前提としていない。結婚が認められない結果、財
<おおさか発・プラスアルファ> ◇時間かけ居場所作り 同性愛者や性同一性障害者などセクシュアルマイノリティー(性的少数者)がカミングアウト(告白)して生きることは、比較的しがらみの少ない大都会でも難しい。地方都市ではなおさらだ。四国の地方都市にあって、約20年前にカミングアウトした男性が、当事者が相談し合える居場所作りに奮闘している。松山市から報告する。 ■「家を継ぐ者は」 「この家はどうなってしまうのか。子供ができなければ、家は絶えてしまう。わびるため、ご先祖様に手を合わせに墓に通っている」 初老の男性が声を上げた。昨年11月、性的少数者の当事者でつくるNPO法人「レインボープライド愛媛」主催で開いた「当事者の家族の思いを聞く学習会」でのひとこまである。松山市の会社員で同NPO代表のエディさん(41)=愛称=は驚いた。発言者はエディさんの父親だった。普段口数の少ない父は、半分泣いているよ
結婚していない男女の子(非嫡出子=婚外子)の相続分を、結婚している夫婦の子の半分とする民法の規定は「法の下の平等」に反し、違憲--。大阪高裁がそんな決定を出していたことが分かった。 婚外子に対する相続差別規定については、最高裁が95年、合憲判断を示した。だが、家族制度をめぐる状況は近年大きく変化し、国際社会の取り組みも進んでいる。 法相の諮問機関「法制審議会」は96年、選択的夫婦別姓などとともに、婚外子の相続差別規定をなくす民法改正案要綱を答申した。また、国連の人権規約委員会や女性差別撤廃委員会は再三、日本政府に対して差別撤廃を勧告している。婚外子への相続差別を法で規定している国は、日本を含めわずかだ。 だが、自民党などの反対が強く、法改正の動きは鈍かった。 婚外子として生まれることは、子供の責任ではない。高裁決定は、その前提に立ち、相続差別規定について「法が非嫡出子を嫡出子より劣位に置く
京都弁護士会(小川達雄会長)は30日、9月府議会に上程されている府児童ポルノ規制条例案に対する意見書を山田啓二知事らに提出した。 意見書では、児童ポルノの定義が不明確な点などを指摘。特に知事による児童ポルノの廃棄命令については「誤った命令や乱用の危険性があり導入すべきではない」とし、刑罰の新設でなく、児童ポルノが人権侵害に当たることの教育・啓発などの必要性を強調している。【成田有佳】
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