オムロンは、廃棄ロス低減や熟練技術者の不足といった生産現場の課題に対応すべく、AI・IoT技術を搭載した制御機器やロボットの開発を積極的に進めている。将来的には、センシングにより4M〔人(Man)、設備(Machine)、材料(Material)、工法(Method)〕の変動をとらえ、AIがそれを学習して自律的に生産設備を制御して、不良発生や設備停止のない「ラインイベントゼロ」生産の実現を目指している。 その代表格となる製品が、2018年10月に発売したPLC(Programmable Logic Controller)にAI機能を融合させた「AI搭載マシンオートメーションコントローラ」(以下、AIコントローラ)だ(図1)*1。機械学習機能を搭載したエッジコンピュータで、センサーや機器からのデータに基づいて、学習済みAIモデルが瞬時に異常・正常を判断したり、その結果を制御にフィードバックす