エドワード・ヤンこと楊徳昌が亡くなった。6月29日のことだ。第一報は香港からの外電が伝えた。ロサンゼルスのビバリーヒルズの自宅で結腸癌により死去、59歳だった。この知らせに心を痛めた台湾の映画ファンが一体どのくらいいるのだろうか。 エドワード・ヤン死去のニュースが台湾でどのように伝えられたか──これについては率直に言って深く失望を覚える。台湾人にとってエドワード・ヤンは国際的な評価を得た映画監督として誇らしいが、誰も彼のことをほんとうには知らなかったのだ。死亡記事はいつどこで亡くなったのか、学歴や監督作品・受賞歴の羅列、国際的な評価。エドワード・ヤンが2005年国内メディアに答えた最後のインタビュー、高校の同級生でもある呉念真が語った学生時代の逸話、再掲。再放送を繰り返すニュースには元妻が何度も登場して涙を流す。 唯一、最後まで連絡を取り合っていたという瑠璃工房(ガラスアート工房)の創業者
血(縁)、女(性)、家(族)。アルモドバルの映画の基調をなすこれらの要素は、今作においても欠けてはいない。むしろ、盟友カルメン・マウラとペネロペ・クルスの母子関係を軸に、徹底して「男」を排除した家系図を描き出すこの映画は、『オール・アバウト・マイ・マザー』(1999)や『トーク・トゥー・ハー』(2002)などよりもはるかに過激な仕方で上記の三項(血/女/家)を結びつけているようにすら見える。けれどもそれ以上に、この『ボルベール』は「幽霊」の映画であり「回帰」の映画である。ひと言でそれを「ルヴナン(revenant)」──すなわち、「幽霊」にして「回帰するもの」──の映画、と言い換えてもいい。そもそもこの『ボルベール』というタイトルは第一義的に「帰ること」を意味するスペイン語の動詞にほかならないが、これをアルモドバル自身の故郷でもあるラ・マンチャ地方への「帰郷(volver)」としてのみ理解
HB vol.01 2007 summer ¥500 雑誌を作ってみたら----の言葉をきっかけに編集人たちがコンセプトを作り、興味を持つ人物にあたり取材し、作りあげたカルチャー系zine。 同人誌…カルチャーマガジン、タウン誌…などなどの要素を持ち合わせ、雑誌作りを模索する編集人たちの様子が伝わるような。 コンテンツは----- 特集「高田馬場から考える」 駅前のビルBIG BOXの改装と、ここで30年続いてきた「古書感謝市」を軸に学生と古本の町についてを考える。「古書現世」店主・向井透史氏(再掲)らが寄稿。 ほかに、向井秀徳(ZAZENBOYS )「DRUNKEN HEARTED」、前『QJ』編集長・森山裕之インタビューなど。 A5判68P
2007年08月09日19:30 カテゴリ書評/画評/品評Love 画評 - 毎日かあさん4 出戻り編 ばらっちの作品全てに共通していること。 毎日かあさん4 出戻り編 西原理恵子 「上手に生きる必要なんて、ない」 本作「毎日かあさん4 出戻り編」は、そんな西原理恵子作品の中でも特に重要な一冊。ばらっち作で一冊といえば、もうこれに文字通りとどめを指すことになるだろう。 なにしろ、「うまく死ぬ必要も、ない」と言っているのだから。 本作品では、西原の元夫にして子供たちの父親である、鴨ちゃんこと鴨志田穣が、死ぬ。それをどう描くか見逃せる人は西原ファンには存在しないだろうが、ここでもばらっちはばらっちだった。 不器用な人生を描いてきた人が描いた、不器用な男の死とそれを見守る女は、やはり不器用だった。 この部分は本作のキモなので、それがどんなであったのかは是非自分の目で確認していただきたいが、これほ
► 2008 (14) ► 04/06 - 04/13 (1) ► 03/09 - 03/16 (1) ► 03/02 - 03/09 (2) ► 01/13 - 01/20 (3) ► 01/06 - 01/13 (7) ▼ 2007 (2286) ► 12/30 - 01/06 (13) ► 12/23 - 12/30 (14) ► 12/02 - 12/09 (15) ► 11/25 - 12/02 (27) ► 11/18 - 11/25 (16) ► 11/11 - 11/18 (18) ► 11/04 - 11/11 (23) ► 10/28 - 11/04 (40) ► 10/21 - 10/28 (52) ► 10/14 - 10/21 (52) ► 10/07 - 10/14 (47) ► 09/30 - 10/07 (45) ► 09/23 - 09/30 (44) ►
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く