昔、ひきこもりだった自分へ 妻が家を出て一週間が過ぎた。なんだがつまらないドラマのワンシーンをずっと見ているような退屈さと苛々が入り混じっている感覚で仕事も満足に手がつかない。哀しいとか寂しいとか、そういうものよりも何より、今まで過ごした時間がすべて台無しになってしまうのではないかという意味での喪失感が強い。結局私も自分の時間を大事にしている点で妻を思いやる気持ちが欠けていたのだろう。 一週間前、コミティアの準備をせっせとしなければと帰ってみると、家の中がやけにがらんとしていた。ほとんど物が運び出された室内で、妻が一人で立っていた。外からは随分と明かりが漏れているので、何かあったのかなぁと暢気にドアを開けたらこの始末である。動揺を隠しつつ、ああ、ついにこの日が来てしまったのか、という諦観があったのは、これまでも相手の親を巻き込んで別れる別れないと揉めてきた経緯があるからである。それにしても
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