MMTが学界からも実業界からも十字砲火を浴びる中で、世界最大のヘッジファンドの経営者レイ・ダリオの記事が話題を呼んでいる。彼はMMTそのものを支持するわけではないが、財政政策と金融政策を整合的に運営する財政=金融政策の協調が必要だという。それを彼はMP3(Monetary Policy 3)と呼んでいる。 その内容はこの表に要約されているが、おもしろいのは債務免除(Jubilee)がキーワードになっていることだ。これはそれほど非常識な話ではなく、世界的に進んでいる財政赤字と量的緩和の組み合わせ(A4)は、ゆるやかな政府債務の免除ともいえる。 しかしこういう間接的な債務免除は多くの国民には理解できないので、その予想を変える効果がない。直接的な方法はクーポンのような形で現金をばらまくヘリコプターマネー(C1)だが、これも1回かぎりの数兆円規模ではきかない。 これに対して、たとえば安倍首相が「日
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