【吉川一樹】ボタンを押すと中棒(シャフト)が伸びて傘が開くジャンプ式折りたたみ傘でけがをする恐れがあるとして、消費者庁は、開閉時には体から離すよう呼びかける注意事項を傘に表示することを製造・販売業者に義務づける。家庭用品品質表示法に基づいて11日付で告示した。今年12月1日に完全施行する。 ばねの力を利用するジャンプ式折りたたみ傘には強い力で伸縮、開閉する製品があり、同庁には2010年4月以降、11件の事故情報が寄せられている。▽飛び出したシャフトで目の下に1カ月以上のけがをした▽突然開いた傘で近くにいた人の鼻に軽いけがをさせた――などの例があった。 国民生活センターは重い後遺症が残る事故も起きているとして08年に注意を呼びかけ、業界にも対策と注意点の表示を求めた。しかし、傘は輸入品がほとんどで改善されていない製品もあるため、法的規制に踏み切ったという。