7月いっぱいで取り壊される大清水多賀の本館=12日、盛岡市清水町大正時代の大清水多賀本館=大清水多賀提供 【田渕紫織】岩手県盛岡市清水町の老舗(しにせ)料亭「大清水多賀(おおしみずたが)」が7月いっぱいで140年の歴史に幕を下ろす。不況や接待の自粛、相続税の負担などが理由で、建物は取り壊され、跡地にはマンションが建つ予定だ。今夏が最後になる土用のうしの日前後には、名物のウナギのかば焼きで常連客をもてなす。 大清水多賀は明治5(1872)年創業。はじめは近くの北上川でとれた川魚料理を出し、今ではウナギのかば焼きが名物料理となっている。建物はヒノキ造り2階建てで、庭と合わせた敷地面積は約1300坪。 ■跡地はマンションに 多賀によると、建物などは2007年に放送された、盛岡の老舗旅館を舞台にしたNHKの連続テレビ小説「どんど晴れ」のモデルにもなった。178畳の大広間から見える日本庭園は、