化粧スペースに、男子トイレのおむつ交換台、着替え用ボード…。百貨店や量販店のトイレがめざましい進化を遂げている。かつて「4K(暗い、汚い、臭い、怖い)」と揶揄(やゆ)されたイメージはどこへやら、清潔感にあふれたおしゃれなトイレが続々登場している。その半面、都会で行き場を失なったために、トイレの個室に長時間引きこもって携帯メールや読書を楽しんでいる「トイレ難民」なる人々も出没し始めた。 [フォト] 書店には長時間占拠しないよう求める張り紙も 「トイレ利用だけのお客さまでも大歓迎です」。そう話すのは、京王百貨店新宿店の広報担当者だ。同店は平成16年、画一的だったトイレの設計を一新し、フロアごとに利用者の年齢層などに合わせたデザインを採用した。 人の出入りが多い1階は個室の数を増やし、利用頻度が低い5階紳士服フロアの男性トイレは、各個室のスペースを大きく取り、車いすやオストメイト(人工肛門