【推し活】。「自分の好きな芸能人やスポーツ選手、キャラクターなどを応援する活動の総称」として、デジタル大辞泉にも採用されるほど広まった言葉だ。しかし、この活動が社会で巻き起こすインパクトまで語ろうとすると、数行では収まらない。エンターテインメントのファンは大昔から存在するが、近年、推し活にいそしむ人々の集団は「ファンダム」と呼ばれる形に進化した。「ファン」と領地や集団などを表す「ダム」を合わせ
東京・新宿の歌舞伎町=2023年12月【EPA時事】 新宿・歌舞伎町に張り出された選挙ポスター。SNSで流れるすっとんきょうな政見放送、ポスターを巡る諸問題を見ていると「とんでもない街に住んでいるな」と絶望してしまう。都知事選がネットや一部の地域では目立ったもん勝ちの最悪な「大乱闘スマッシュブラザーズ」のような状況になっている中、しっかりと東京「全域」に適切なポスターを設置する現職の小池百合子候補を振り返ると、コロナ禍で歌舞伎町に“圧政”を敷いていたのも東京全体を考えれば妥当だったのかな、などとも感じる。 選挙と歌舞伎町の距離感 東京に生まれつい最近新宿区歌舞伎町に引っ越してきた筆者だが、歌舞伎町の人間の大半は地方出身者である。この原稿の依頼を受けてから知り合いのホスト、街で声を掛けてきたスカウト、仲のいい歌舞伎町女子などに「選挙どうするん?」と話を聞いたところ、何割かは「そもそも選挙権な
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