「もの知り=頭がよい」は大間違い 締切の迫った仕事もなく、今晩は少しゆっくりできるかなと思ってテレビをつけると、「……。またやってんのか……」。 その晩のテレビも、視聴率がラクに稼げてお茶の間でも大人気のもの知りクイズ番組を流していました。 いやな番組でも、とりあえず見てからものを言おうという主義のわたしは、こうしてしばらくは番組を観察。しかし、結局ため息をついてスイッチを切ることになります。 それにしても、この国ではもの知りであることがことさら尊ばれるという傾向がとても強く、「もの知り=頭がよい」という、じつに短絡的な評価をたやすく得ることができる仕組みになっています。 もの知りクイズチャンピオンになったタレントや芸人は、それだけで人気者になりクイズ番組の常連の座を勝ち取ります。しかし、わたしに言わせれば、これっぽっちもすごいことではなく、なぜそこまで称賛を集めるのかが理解できません。