2021年8月下旬、家族とともに米軍機でアフガニスタンを脱出した産経新聞通信員のズバイル・ババカルヘイル氏(本人提供)米軍がアフガニスタンから撤収して30日で2年となった。撤収に伴う混乱の最中、産経新聞の現地通信員のズバイル・ババカルヘイル氏も現地から妊娠中の妻を含む家族5人で米国に脱出した。イスラム原理主義勢力タリバン戦闘員に妨害されながらも危険を乗り越えた脱出劇を振り返り、「あの地獄には帰りたくない」と話した。 ババカルヘイル氏は、産経新聞や米軍の準機関紙「星条旗新聞」で勤務しており、2021年8月15日のカブール陥落後、身の危険を感じて出国を試みた。日米メディアでの勤務経験は「外国に協力した」と見なされ、タリバンの標的となる懸念があったためだ。 襲撃の恐怖におびえながら空港を目指したが、殺到した群衆によって接近すら困難だった。空港前でもタリバン戦闘員の威嚇発砲におびえた。「子供が発砲