「一番右の人が現場でよく働くオーナーさんで、真ん中が新米のオーナーさん、左の人は古株のオーナーさんに見えてしまいますわ。なんでやろ」。6日、KDDIと三菱商事によるローソンの共同経営に関する記者会見。フォトセッションで3社の社長がローソンのユニホームをまとった様子をニュースで見た大阪在住のローソン店舗オーナーの人物評だ。右からKDDIの高橋誠社長、ローソンの竹増貞信社長、そして三菱商事の中西勝也
経営哲学「京セラフィロソフィ」の確立 稲盛和夫は、希有な「二刀流」経営者と言っていい。「二刀流」とは、高度な経営哲学と精緻な経営手法をともに自ら確立したという意味である。 日本の近代経営史をたどっても、そのような経営者は類を見ない。渋沢栄一は「論語と算盤」を説いたが、それは、精神の営みと経済活動の両立ということであって、経営手法は問うていない。松下幸之助は水道哲学はじめ経営における高邁な精神を説き、同時に松下経理大学とも評される会計システムを社内に構築したが、それは主に側近だった高橋荒太郎の尽力による。本田宗一郎も、経営管理面は副社長の藤沢武夫に委ねていた。 経営において、哲学と管理手法を自ら創出し、高度に発展させ、有効に機能させていくことは至難であり、経営における「変革」と呼べるのではないか。稲盛は、京セラ創業間もない頃にその両立を果たしている。青年経営者が、いかにして「変革」を成し遂げ
2010年1月、戦後最大の負債を抱え、事実上倒産となった日本航空(JAL)。それまで赤字続きだった同社は京セラ創業者の稲盛和夫氏を会長に迎え、わずか2年8カ月という短期間で再上場を果たした。その背景にあったのが、「アメーバ経営」をベースにした部門別採算制度の導入だ。2024年6月に著書『組織行動の会計学 マネジメントコントロールの理論と実践』(日経BP 日本経済新聞出版)を出版した一橋大学大学院経営管理研究科教授の青木康晴氏は、稲盛氏の再建手法を「マネジメントコントロール」という管理会計の視点からひもといた。同氏にJAL再建を支えた管理会計の大転換について聞いた。(前編/全2回) ■【前編】稲盛和夫のJAL再建、アメーバ経営の実現支えた知られざる「管理会計の大転換」(今回) ■【後編】オムロンが実践する「ROIC経営」、導入しても効果を出せない企業が「見落としがちな大前提」とは? <著者フ
2010年1月、戦後最大の負債を抱え、事実上倒産となった日本航空(JAL)。それまで赤字続きだった同社は京セラ創業者の稲盛和夫氏を会長に迎え、わずか2年8カ月という短期間で再上場を果たした。その背景にあったのが、「アメーバ経営」をベースにした部門別採算制度の導入だ。2024年6月に著書『組織行動の会計学 マネジメントコントロールの理論と実践』(日経BP 日本経済新聞出版)を出版した一橋大学大学院経営管理研究科教授の青木康晴氏は、稲盛氏の再建手法を「マネジメントコントロール」という管理会計の視点からひもといた。同氏にJAL再建を支えた管理会計の大転換について聞いた。(前編/全2回) 【画像】青木康晴『組織行動の会計学 マネジメントコントロールの理論と実践』(日経BP 日本経済新聞出版) ■ 「組織の戦略実行力」を高めるために欠かせない仕組み ――著書『組織行動の会計学』では、組織全体の目標達
ビジネス書を中心に1冊10分で読める本の要約をお届けしているサービス「flier(フライヤー)」(https://www.flierinc.com/)。 こちらで紹介している本の中から、特にワンランク上のビジネスパーソンを目指す方に読んでほしい一冊を、CEOの大賀康史がチョイスします。 今回、紹介するのは『アメーバ経営』(稲盛 和夫 著、日経BP・日本経済新聞出版)。この本がビジネスパーソンにとってどう重要なのか。何を学ぶべきなのか。詳細に解説する。 アメーバ経営の目的 改めて説明する必要はないでしょう。著者は、松下幸之助と並んで経営の神様として尊敬を集め、昨年他界された稲盛和夫です。 京セラらしさを代表する、そしてKDDIやJALにも活かされた「アメーバ経営」を詳しく解説した本書は、様々な類似のコンセプトの経営理論が生み出された今でも存在感があります。 2006年に出版されて以降、文庫化
本日紹介する書籍は『稲盛和夫の実践アメーバ経営』です。以前に読んだ本ですが、改めて読み直しました。著者は京セラを創業し、つい10年ほど前に深刻な経営不振に陥っていた日本航空に会長として就任し、再建に大きな役割を果たした稲盛和夫氏です。 「アメーバ経営って?」と聞いたことがない人もいるかと思いますので、最初にアメーバ経営について簡単に説明します。その後、アメーバ経営の進め方についてこの本から学んだ内容をお伝えします。 本には「心をベースとした経営」と「経営理念」を実現するためにつくり出したと書かれています。会社を小さな組織に分け、それぞれを「アメーバ」と呼ぶ独立採算部門にしていきます。そして、ひとつひとつのアメーバは「売上最大、経費最小」という経営の原理原則を全員で実践するのです。 アメーバ経営が目指す目的は次の3つです。 全員参加経営の実現 経営者意識を持つ人材の育成 市場に直結した部門別
アメーバ経営とは、会社組織を小さな集団(アメーバ)に細分化し、小集団ごとに独立採算で運営する経営手法です。京セラ名誉会長の稲盛和夫氏によって生み出されました。 経営戦略の一つとして、アメーバ経営の特徴やメリット・デメリットを知りたい経営者もいるのではないでしょうか。 この記事では、アメーバ経営の概要や特徴、メリット・デメリット、導入方法、運営する際のポイントについてご紹介します。 アメーバ経営とはアメーバ経営とは、京セラの稲盛和夫名誉会長が自らの会社経営体験から見出した、「全員参加経営の実現」を目的とする経営手法です。アメーバ経営には、「会社経営とは一部の経営トップのみで行うものではなく、全社員が関わって行うものだ」という稲盛氏の考えが反映されています。 全社員が経営者の意識を持って収支や事業運営を考える組織をつくるために、組織を小集団(アメーバ)に分け、小集団ごとにリーダーを任命。各小集
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