新型コロナのためにインフルエンザが2年ほど全く流行りませんでした。その反動で令和5年の秋からインフルエンザの感染が猛威を振るっています。 インフルエンザは、風邪とは異なります。突然の発熱、倦怠感、筋肉痛により仕事も通学も禁止となります。そのため誰もがかかりたくはないものです。 そんなインフルエンザの予防として、手洗い、うがいの徹底やマスクの着用はよく知られていますが、実は歯磨きも効果的なことをご存じですか? 今回の記事では認定内科専門医の長谷川嘉哉が、インフルエンザ予防のための歯磨きの重要性についてご紹介します。 1.口の中の細菌がインフルエンザウイルスを活性化させる! インフルエンザウイルスは、そのままでは細胞にくっつくことができません。インフルエンザウイルスが細胞内に侵入して増殖するには、プロテアーゼという酵素があらかじめウィルス表面の突起を切っておく必要があります。つまり、プロテアー