CMMI®によるソフトウェア・プロセス改善の現場で良く質問に上がるのが、トレーサビリティ・マトリクスについてです。 いわく 「ソースコードや試験項目もトレースしないとダメ?」、 「どのくらいの細かさでトレースが必要なの?」、 「そもそもマトリクス表を作らないとダメ?」 などなど。 CMMI®モデルの要件管理プロセス領域(REQM)では「要件と、関連要件、実装、および検証との間にある識別可能な関連を維持すること」(SP1.4)を求めています。 プロジェクトが「要件のすべてを正しく設計し、実装し、評価し、納入した」と保証するためには、要件と設計物、ソースコード、試験項目とのトレーサビリティ(追跡可能性)が必要です。更には、要件も大雑把な粒度では無く、ある程度細かい粒度で成果物と対応させなければ「要件のすべて」を成果物に抜けもれなく反映できたかどうかは分かりません。 このトレーサビリティを維持す