・Jyoti/Mama, You Can Bet! 2020年を振り返ると世の殆どの人にとって良い報せより悪い報せ、悲しい報せの方が多かったのではないだろうか。それは音楽界においても例外ではなく、様々な訃報なども聞かれたが、個人的にはハル・ウィルナー逝去のニュースには驚かされた。 数多くの名盤をプロデュースしてきたウィルナーであるが、ウィリアム・S・バロウズやアレン・ギンズバーグといったビート作家による音楽的なリーディングアルバムの制作、あるいはルー・リードがエドガー・アラン・ポーにインスピレーションを受けて制作した「The Raven」における仕事等を鑑みると、音楽と文学の橋渡しとなる活躍をした人物であったと評価することもできるだろう。 そしてウィルナーと言えばやはりトリビュート・アルバムで、ニーノ・ロータ、クルト・ワイル、ディズニーの楽曲といった、メジャーな存在でありながら自分のような