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ファシズムの芽の検索結果1 - 3 件 / 3件

  • 2023.2.24 『ファシズムの教室-なぜ集団は暴走するのか』 - カメキチの目

    ファシズムはヒトラー、北朝鮮のような国だけのものではないということを 強く思った。 身近に、それとわからぬよう、そっと潜んでいるものだと痛感した。 ファシズムはヒトラー、キム・ジョンウンだけの「専売特許」、彼らだけが 体現しているのではない。 神さまとして崇め、親のように慕う無垢の国民一人ひとりがいてこそ可能なこと。 国民の圧倒的な支持がなければ、ファシズムという奇怪な現象はあり得ないことを この本で強く教えられた。 ーーーーー 『ファシズムの教室-なぜ集団は暴走するのか』  田野大輔・著 筆者、田野大輔さんは大学の先生。 この本は、田野さんが勤務先の大学の広い教室で長い間にわたり毎年実践された 「体験学習」の報告みたいなもの。 ズバリ「ファシズムの教室」。 (余談ですが、副題の「なぜ集団は暴走するのか」は、読みおえ「集団になるとなぜ暴走するのか」 とした方がよかったのにと思いました) 「

      2023.2.24 『ファシズムの教室-なぜ集団は暴走するのか』 - カメキチの目
    • 「ファシズムの教室」書評 興奮・歓喜の危険 体験して学ぶ|好書好日

      ファシズムの教室 なぜ集団は暴走するのか [著]田野大輔 白シャツをジーンズにインした200人以上の若い男女が整列し、「ハイル、タノ!」と叫ぶ。胸には変なマークが描かれたガムテープを全員がつけている。場所は大学の構内。彼らはいちゃつくカップルを取り囲み、「リア充爆発しろ!」と大声で責め立てる……。 どう見ても異様だし、不快ともいえる光景だ。しかしこれは、「ファシズムの体験学習」というタイトルの授業の一環なのだ。本書では、この授業をつくりあげた著者が、授業の意図と工夫と効果、ファシズムの過去と現在について、詳細な説明を繰り広げている。 ファシズムの核にあるのは、強大な権力を握った独裁者が人々を無理やり従わせる恐怖政治ではない、と著者は述べる。確かにヒトラーのような権力者は存在するが、ファシズムに不可欠なのは、支配される側からの積極的な、時に熱狂的な支持なのである。 なぜ人々は支持するのか。命

        「ファシズムの教室」書評 興奮・歓喜の危険 体験して学ぶ|好書好日
      • 「五・一五事件」 不気味なテロを俯瞰 新たな分析 朝日新聞書評から|好書好日

        五・一五事件 海軍青年将校たちの「昭和維新」 (中公新書) 著者:小山俊樹 出版社:中央公論新社 ジャンル:新書・選書・ブックレット 五・一五事件 [著]小山俊樹 二・二六事件(1936年)に比べて、五・一五事件(32年)に関する評論や研究書は極端に少ない。なぜだろう。昭和史研究の先達、例えば『現代史資料』を編んだ高橋正衛は、この事件を直前に起こった血盟団事件の延長ととらえた上で、「感性主体の〝捨て石〟というテロの不気味さを抱えているから」(私への直話)との見方を示している。 昭和のファシズム体制は、昭和8(1933)年に始まったと私は考えている。五・一五事件の被告をめぐる減刑嘆願運動や政党政治の崩壊、国際連盟脱退、さらに共産党幹部の転向趣意書といった史実をつなぎ合わせると、まさに超国家主義を生む「伝統的『国体』思想の急進化」(山口定『ファシズム』)の芽がうかがえるのだ。民主主義の成熟が薄

          「五・一五事件」 不気味なテロを俯瞰 新たな分析 朝日新聞書評から|好書好日
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