これまで名作をほぼ観たことがないまま育ち、難しいストーリーの作品は苦手。だけど映画を観ること自体は決して嫌いではないし、ちゃんと理解したい……。そんな貴重な人材・ミルクボーイ駒場孝による映画感想連載。文脈をうまく読み取れず、鑑賞後にネット上のレビューを読んでも「えっ、この映画ってそんなこと言うてた?」となりがちな彼が名作を気楽に楽しんだ、素直な感想をお届けする。 第11回で観てもらったのは、2022年に公開されたアニメーション映画「THE FIRST SLAM DUNK」。バスケットボールにはなじみがなく、原作やテレビアニメ版についてもうろ覚えだという駒場だが、本作の演出や、リアルな3DCG表現などには思わず驚愕。普段は映画初心者ならではの素直な感想が多い彼には珍しく、音や色の使い方について映画評めいた分析も飛び出した。 文 / 駒場孝(コラム)、松本真一(作品紹介、「編集部から一言」)