愛知県豊橋市内を行き来する路面電車で知られる豊橋鉄道のグループ会社「豊鉄タクシー」が、4月1日付で社名の読み方を「ほうてつ」から「とよてつ」に改める。半世紀以上にわたり、グループ内で独自の呼び名を使い、高齢利用客らに親しまれてきたが、新型コロナウイルス禍で事業環境が厳しさを増すなか、足並みをそろえることで「豊鉄ブランド」を高めたいという。 親しまれた「ほうてつさん」 豊橋市内を走る豊橋鉄道市内線は、東海3県で唯一残る路面電車だ。豊鉄によると、タクシー会社は1956(昭和31)年に設立。乗り合いバスを含めて約150台を保有する地場大手で、詳しい経緯は不明だが古くから「ほうてつ」を名乗り、利用客も親しみを込めて「ほうてつさん」と呼んできた。2009年まで「ほうてつ」を採用してきた「豊鉄建設」を最後に、グループ各社も、タクシー会社に先駆けて変更に踏み切っている。 豊鉄グループはコロナ禍で客足が遠