JR東日本によれば、鉄道利用の9割はSuicaなどIC乗車券で、磁気乗車券を購入する利用者は5~10%程度にとどまる。QR乗車券に移行すれば、券詰まりを取り除くなど駅員によるメンテナンスの手間を削減し、乗客向けサービスの向上に人手を割けるようになるという。 JR東日本の場合、QR乗車券に置き換える対象は近距離切符である。長距離切符や新幹線乗車券は2027年度以降も当面は磁気乗車券を残し、改札機もそのまま維持するという。定められたエリア内で乗り放題できるフリーきっぷなどの企画乗車券についても、QR乗車券の導入予定は今のところないという。それでも駅員によるメンテナンス時間の削減や、磁気乗車券の枚数を減らすことによる環境負荷軽減の効果は大きいと見ている。