日本学術会議の新会員候補6人が菅義偉首相に任命拒否された問題は、拒否そのものの是非から日本学術会議のあり方にまで議論が及び、連日報道が続いている。言論の自由を巡る特集を数多く手がけ、メディア業界を長年見続けてきた月刊誌「創(つくる)」編集長の篠田博之・創出版代表(69)は、菅政権の狙いを「官僚組織の次は、在野の学者やメディアを意のままに動かしたいと考えている」と指摘する。学問の自由から言論、表現の自由にまで及ぶ危機的状況の中で、メディアはどう行動すべきか。出版人の提言を聞いた。【五味香織/統合デジタル取材センター】 批判的な学者とメディアを…