並び順

ブックマーク数

期間指定

  • から
  • まで

1 - 11 件 / 11件

新着順 人気順

反社会学の検索結果1 - 11 件 / 11件

  • 松本人志さんの罪についての考察と提案反社会学講座ブログ

    ●まつもtoジャニー こんにちは、パオロ・マッツァリーノです。 ジャニー喜多川さんは、いい人でした。多くの芸能人を育て、テレビ界に貢献した功労者であり、育てられた芸能人にとっては恩人です。 でも、ジャニーさんは犯罪者だったのです。 24時間、つねに犯罪者でいる人などいません。犯罪者としての顔は、個人が持つ多くの顔のうちのひとつにすぎないのです。犯罪をしてるとき以外は、何食わぬ顔で暮らしてます。それはマジメな職業人の顔であったり、優しい父親・母親の顔だったり、情にあつい先輩の顔だったりします。 でも、そういう「いい人」が、犯罪者の顔も持ってたりするんです。 ジャニーズ問題から我々が学ばねばならないもっとも重要な教訓、それは、予断をもって犯罪告発の声を封じてはならない、ということです。 いい人は犯罪をするわけがない。社会的地位の高い人が犯罪者であるはずがない。無名の人間が犯罪を告発するのは売名

    • 陰謀論と詭弁の宴 東京都知事選雑感反社会学講座ブログ

      こんにちは、パオロ・マッツァリーノです。多くの常識的な都民をうんざりさせた東京百鬼夜行のような都知事選から2週間。世間も落ち着きを取り戻してきたところで、振り返ってみました。 投票前に各戸に配られた選挙公報は、過去最多56人の候補者の主義主張が満載されたぶ厚いものでした。主張の9割はイカれたたわごとなので、すべて目を通すのが苦痛でしかありません。この候補者たちは都知事選を、陰謀論や差別思想を自由に発表できる闇の文化祭かなんかだと思ってるんでしょうか。 知事というのは、いうなれば都道府県の雇われ経営者みたいなものです。県政全体に目を配り、舵取りをする能力・資質が求められるので、自分の好き嫌いだけで物事を決めるような人がなってはいけません。都政とまったく関係ない個人的な主義主張を叫ばれても迷惑なだけ。 通常であれば、公言したらクソミソにけなされるような愚論や陰謀論を、政治的主張という大義名分を

      • 『セクシー田中さん』の原作改変問題の検討と改善案反社会学講座ブログ

        こんにちは、パオロ・マッツァリーノです。遅ればせながら、日テレと小学館から公表された『セクシー田中さん』ドラマ化の経緯についての報告書を読みました。 全体的な印象をいいますと、日テレのほうが詳細ですし(総文字数だと小学館版は日テレ版の3分の2くらい)、自分たちにとって有利なことも不利なことも併記しようとする姿勢が見られます。日テレ版を読んだあとに小学館版を読むと、小学館のほうは原作者と担当社員に不利なことをなるべく書かないよう配慮してるような印象を受けます。 ネット上では日テレのほうを強く批判する声が多いようですが、批判されることを覚悟の上で自分たちに不利になる証言も載せたのだから、当然の反応でしょう。報告書とは本来、事実関係をあきらかにするために作られるものだから、それでいいんです。保身のために、何も批判できないようなあいまいな文言の報告書でお茶を濁すようなマネをしなかっただけでも評価す

        • 被害者の存在を消すな反社会学講座ブログ

          こんにちは、パオロ・マッツァリーノです。先日、パソコンのマウスが壊れたので買いに出たら、平日の昼間なのにやけに街なかに人が多い……そうか、世間はいま春休みなのでした。 ●最大多数の最大幸福 1月末にアップして反響を呼んだ記事「松本人志さんの罪についての考察と提案」のなかで私は、大衆なんてのは薄情なものだから、1年も経たずに松本さん不在のテレビにみんな慣れてしまうだろうと予告しました。 1年どころか、騒動勃発から2か月も経たぬうちに、早くもそれが現実になってしまいました。テレビ界もお笑い界も何事もなかったかのように通常営業を続けてます。私はもともと松本さんの出演番組をほとんど見てなかったので、テレビが急につまらなくなったとは全然思いません。実際、松本さんが出なくなって視聴率が下がった番組はほとんどないそうです。 松本さんがいなくても何も変わらないことが証明されてしまったし、多くの視聴者はそれ

          • 誠実さゆえにむなしさが残る『進撃の巨人』反社会学講座ブログ

            こんにちは、パオロ・マッツァリーノです。先月から始まった秋ドラマは、目玉となるような大作はないけど、地味ながらキャスティングがうまくハマってる良作が多いので楽しみです。 ですが今日は、アニメにあまり関心のない私が珍しく長年観続けた『進撃の巨人』がついに完結したので、最後の感想を書きとめておきたいと思います。 私はアニメに偏見も思い入れもないので特別扱いはしません。一般的な劇映画やドラマと同じようにストーリーや人物像を中心に評価します。アニメの作画技術の良し悪しのような点は評価していないとおことわりした上で、アニメ『進撃の巨人』の最終的な総合評価をするならば、星5つ。満点です。 評価を上げるポイントは多々あれど、ここだけは納得できないといった、大きなマイナス要素はありません。減点する理由がない以上は、満点の評価をつけてもべつに甘くはないでしょう。 以下、詳しく説明したいのですが、どうしても終

            • 『松本人志さんの罪についての考察と提案反社会学講座ブログ』へのコメント

              ブックマークしました ここにツイート内容が記載されます https://b.hatena.ne.jp/URLはspanで囲んでください Twitterで共有

                『松本人志さんの罪についての考察と提案反社会学講座ブログ』へのコメント
              • 松本さんについての記事への反響など反社会学講座ブログ

                こんにちは、パオロ・マッツァリーノです。松本さんの件に関するブログ記事へのご意見、ざっとですがひととおり目を通しました。ダイヤモンドオンラインに記事が転載されたこともあり、反響が膨大な量になってしまったので読みこぼしてしまったご意見も多いと思います。私はツイッターを熱心にチェックしてないので。 松本さんには「信者」といわれるくらいに熱狂的なファンがいることは以前から知ってました。批判的なことを書けば叩かれるのは承知の上で、ブログに記事を公開したんです。 でもフタを開けたら、私に賛意を表してくれるかたが圧倒的に多かったので、安心したというか、意外だったというか。私と同じようなモヤモヤを抱えつつも、言葉にできず口をつぐんでいた人が大勢いたのでしょう。 なお、私はツイッター上で何かに答えることはしてません。これまでも寄せられたご意見にはときどきブログで回答してきました。今回も反響に対する私の考え

                • 松本人志さんの罪についての考察と提案反社会学講座ブログ

                  ●まつもtoジャニー こんにちは、パオロ・マッツァリーノです。 ジャニー喜多川さんは、いい人でした。多くの芸能人を育て、テレビ界に貢献した功労者であり、育てられた芸能人にとっては恩人です。 でも、ジャニーさんは犯罪者だったのです。 24時間、つねに犯罪者でいる人などいません。犯罪者としての顔は、個人が持つ多くの顔のうちのひとつにすぎないのです。犯罪をしてるとき以外は、何食わぬ顔で暮らしてます。それはマジメな職業人の顔であったり、優しい父親・母親の顔だったり、情にあつい先輩の顔だったりします。 でも、そういう「いい人」が、犯罪者の顔も持ってたりするんです。 ジャニーズ問題から我々が学ばねばならないもっとも重要な教訓、それは、予断をもって犯罪告発の声を封じてはならない、ということです。 いい人は犯罪をするわけがない。社会的地位の高い人が犯罪者であるはずがない。無名の人間が犯罪を告発するのは売名

                  • テレビ番組評:ストライキのドキュメンタリーと旧統一教会の手口解説反社会学講座ブログ

                    こんにちは、パオロ・マッツァリーノです。去年まではわりと池袋に近いところに10年近く住んでたので、池袋にはちょいちょい行ってました。東京の他の大きな街にはない穴場的な雰囲気が気にいってたんです。でも西武・東武デパートで買い物をしたことはほぼなかったです。 その池袋西武で先月――いや、もう先々月になりますか、デパートとしては61年ぶりのストライキが行われました。 西武の池袋店は黒字経営だそうですが、グループ全体ではかなり苦しいようで、経営側がデパートという業態に見切りをつけて売却したのです。買収した会社がデパートの3フロアをヨドバシカメラにする計画に反対する西武の従業員がストに踏み切ったのでした。 西武グループがこじゃれた広告やCMを流しまくって消費文化を牽引していた絶頂期を知ってる世代の私としては、感慨深いものがあります。 デパートに限らず、いまや日本ではストライキ自体が非常に珍しいものに

                    • 災害時でも理性を失わぬために反社会学講座ブログ

                      こんにちは、パオロ・マッツァリーノです。今年の日本は年明け早々から大地震やら飛行機事故やらと、エラいことになってます。 災害が発生するとすぐさまツイッターに悪意のあるデマが流れだすのが、もはや恒例になってしまいました。ニセの救助要請を書きこむなんて悪質なことがよくできるもんです。芯から性根が腐ってるヤツなのでしょうか。救助をする側の人員は限られているのだから、もしもデマに振り回されたら、本当に救助を求めてる人が救われる確率が下がるかもしれないのに。 あと、被災地での犯罪に関するデマ情報にも注意が必要です。以前に当ブログでは『災害ユートピア』という本をおすすめしました。(災害関連で必読のおすすめ本) 著者のレベッカ・ソルニットさんは災害後の被災者たちの実態について、世界中の事例を検証しています。それによると、災害発生後に被災地で起きた犯罪は、多くの人たちが思っているよりもかなり少ないのだそう

                      • 松本人志さんの罪についての考察と提案反社会学講座ブログ

                        ●まつもtoジャニー こんにちは、パオロ・マッツァリーノです。 ジャニー喜多川さんは、いい人でした。多くの芸能人を育て、テレビ界に貢献した功労者であり、育てられた芸能人にとっては恩人です。 でも、ジャニーさんは犯罪者だったのです。 24時間、つねに犯罪者でいる人などいません。犯罪者としての顔は、個人が持つ多くの顔のうちのひとつにすぎないのです。犯罪をしてるとき以外は、何食わぬ顔で暮らしてます。それはマジメな職業人の顔であったり、優しい父親・母親の顔だったり、情にあつい先輩の顔だったりします。 でも、そういう「いい人」が、犯罪者の顔も持ってたりするんです。 ジャニーズ問題から我々が学ばねばならないもっとも重要な教訓、それは、予断をもって犯罪告発の声を封じてはならない、ということです。 いい人は犯罪をするわけがない。社会的地位の高い人が犯罪者であるはずがない。無名の人間が犯罪を告発するのは売名

                        1