わたし菊池東太は写真家であると同時に、写真学校の教員でもあった。 そのわたしの目の前を通り過ぎていった若手写真家のタマゴやヒナたちをとりあげて、ここで紹介してみたい。 その人たちはわたしの担当するゼミの所属であったり、別のゼミ... 倉谷卓はデビュー時に2年連続で個展をやった。 初回が「淵」、2回目が「After The Sunset」。 当時若者の間で1、2の人気を争うコニカとニコンで交互に。快調なすべりだしである。 ところが、はじめはそうでもなかったのだが、時がたつにつれ達成感が刻一刻と薄れ、本人は納得できない気分につつまれていった。 これらは本当に自分が撮りたい写真だったのだろうか?教師の調子にのせられて撮ってしまったのではないのか。 以前にはパークレンジャーになりたいと思っていたこともあったので、自然界への興味があった。だから写真のテーマに自然を選んでしまったのか。 かといって、俗