6月19日(水)にハヤカワ新書『サイバースペースの地政学』(小宮山功一朗・小泉悠、本体1,000円)が発売になります。大手企業や人気サイトへのサイバー攻撃のニュースが相次いでいますが、本書は「サイバースペースとはそもそも何なのか?」という原点に立ち返り、サイバーセキュリティと軍事のプロが北海道から九州まで、さらにはロシアとその隣国エストニアにまで足を伸ばし、現場の生々しい手触り感を伝える出色のレポートです! 本記事では冒頭の「はじめに」を特別公開します。 ハヤカワ新書『サイバースペースの地政学』はじめに本書はインターネットに代表されるサイバースペースを物理的な装置から眺めようという試みである。我々は日々サイバースペースを便利に利用している。もはやサイバースペースなしの生活を想像することは難しい。ところがそのサイバースペースに触れたことがある人はいない。サイバースペースは多くの人にとって、空