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高市早苗政権が閣議決定した「骨太の方針」(経済財政運営と改革の基本方針)は、円安を誘引し「骨太ショック」を引き起こした。背景には、金融市場を軽視する城内実経済財政相ら高市政権の「経済ブレーン」の存在がある。 歴史的水準の円安と長期金利の上昇に歯止めをかけるため、矢継早の対応を迫られたのは、財務省だ。米国と協調して為替介入に踏み切り、円を一定程度押し上げることには成功したものの、苦難の日々が続きそうだ。 前編記事『日米の協調介入も所詮は「時間稼ぎ」? 【骨太執筆】高市政権「経済ブレーン」たちの致命的な「マーケットセンスのなさ」』より続く。 助け舟を出した財務省「マーケットの怖さを知らないど素人が出しゃばって骨太の方針をつくろうとするからこんな羽目になる」 新川浩嗣前財務事務次官周辺筋はこう苦々しく吐き捨てたが、「骨太ショック」の事態収拾に走らされたのは、原案づくりから外された財務省だった。
親友の代わりに億単位の借金を背負い、月に金利だけで500万円の返済に追われ、自らの焼肉店も失うこととなった元大関・琴光喜(50歳)。どん底の彼に手を差し伸べたのは、2010年の「大相撲野球賭博問題」で共に相撲協会を解雇された元関脇・貴闘力(58歳)だったーー。 前編記事『元大関・琴光喜が貴闘力と二人で「同居生活」を送っていた…!野球賭博で解雇後に“月500万円の借金”を背負い、焼肉店を手放したワケ』からつづく。 「賭け事は……もうしてないです」現在、貴闘力と栃木県内の一軒家で同居生活を送る琴光喜にとって、最大の楽しみは「食事」だ。 「朝は大盛りのチャーハン、昼は店の賄い、夜は外食することも。一番の好物は寿司。スシローにもよく行きます。めちゃくちゃ食べると思われていますが、15皿くらいです。酒は付き合い程度で、それほど好きではありません。 運動は一切していません。糖尿病予備軍で、心筋梗塞にな
元大関・琴光喜が貴闘力と二人で「同居生活」を送っていた…!野球賭博で解雇後に“月500万円の借金”を背負い、焼肉店を手放したワケ 「いらっしゃいませ~!」 店内に入ると、現役力士さながらの巨体を誇る元大関の威勢の良い声が店内に響き渡る。2010年の「大相撲野球賭博問題」で日本相撲協会を解雇され、角界を去ってから16年。琴光喜(50歳)はいま、栃木県鹿沼市の山あいにある蕎麦とちゃんこ鍋の店「力貴庵(りきあん)」で厨房に立ち、笑顔で客を迎え入れている。地元・愛知で14年間経営していた焼肉店を手放し、なぜ縁もゆかりもない栃木にやってきたのか。その波乱万丈すぎる「第二の人生」に迫る――。 貴闘力の店で厨房に立つ日々東京の都心部から車で約2時間。東北自動車道の栃木インターを降り、田園風景が広がる一般道を鹿沼方面へ20分ほど走ると、「力貴庵」の看板が見えてくる。店がある鹿沼市上永野地区は蕎麦の産地であ
2021年8月15日、イスラム主義組織タリバンがアフガニスタンの政権に復帰した。日本政府は、在アフガン日本大使館と独立行政法人・国際協力機構(JICA)の現地職員と家族を日本に退避させた。日本各地の大学や個人は独力で、元留学生らを受け入れた。 出入国在留管理庁によると、在日アフガン人は’25年末で6887人と、タリバン復権前の’21年6月の3476人から倍増している。多数の難民が短期間に日本へやって来たのは、1980年前後のインドシナ難民以来だ。 あれから5年。アフガン難民は今、どうしているのか。訪ね歩くと、難民認定されても、政府による日本語教育が不十分なため、高学歴の人々が能力を生かせる仕事にほとんど就けていない実態が浮き彫りになった。アフガン難民の窮状は、日本の難民保護の貧困を象徴している。 激しい銃撃の中、日本人武官を救出栃木県内にあるショッピングモールの駐車場。小さなキッチンカーで
「あの時、打たれた薬が覚醒剤だと後から知った」——終戦後、元航空兵による記念文集が盛んに出版される中で、しばしばこんな“ヒロポン小話”に出くわすことがある。その多くは「眠気覚ましに使っていた」「あんな危険なものだとは知らなかった」という、思い出話として語られている。 しかし、その使用は「戦時中だけの出来事」では終わらなかった。敗戦後、覚醒剤依存に陥り、「犯罪者」として扱われた元兵士たちの姿は、わずかな医療記録や司法資料の中に残されている。その記録から、一転、“犯罪者”として追われる身となった元兵士たちの姿を追う。 前編記事〈残忍性が増す「覚醒剤入りチョコ」の実験台にされた青年飛行兵たち…戦時下、医師たちは覚醒剤投与の危険を認識しながら推奨していた〉から続く。
犯罪者になった元兵士たち『私はお国の大事に滅私奉公、国体の安からんことを祈りつつ、海軍航空隊に入隊し搭乗員として戦場に参加しました』——と、語るのは太平洋戦争中、海軍航空隊の飛行士だったという青年だ。“学校・軍隊時代の秀才組”だったという一方で、彼の所属部隊・本名は明らかにされていない。 なぜなら、この“手記”を書き記した青年「K」は、前科2犯の罪で福井刑務所に服役中の身だからである。 覚醒剤依存に陥った「K」は薬代欲しさに犯行を重ね、売人とのトラブルをきっかけに殺傷事件を起こした。その発端は、“軍隊で眠気覚ましとして打たれたヒロポン”だという。
そこには、私の知らない父の姿があった。21歳、海軍経理学校の卒業後すぐに戦地に赴いた父が見た「戦争」とは何だったのか。阿部公彦氏の新刊『父たちのこと 一九四四年のクラスメイト』をめぐって、著者みずから章ごとの概略と執筆後の感慨を綴った特別エッセイ(『群像』2026年9月号掲載「本の名刺」)を公開する。 阿部公彦『父たちのこと 一九四四年のクラスメイト』個人的で具体的な戦争の記録戦争は、つねに個人的な体験でもある。誰にとっても等身大の戦争がある。組織の末端とはいえ、父は戦争を遂行する側にいて、数メートル、数センチ単位で事がどう動いたかを見ていた。 父の体験を元にしたこの本をどこから読んでもらおうか、と考える。当然、冒頭には、最初に来るべき章を置いているつもりだが、果たして第一章からめくってもらうのが最善なのだろうか。 「群像」に掲載された第一章を読んで、ある友人は「悪夢にうなされた」という感
ヒトラーに心酔した「A級戦犯」とはこの記事に目をとめた方であれば、おそらく「大島浩」の名前は、ご存じだろう。昭和史に関心の高い向きにとっては、その存在はかなり知られたものかもしれない。 第二次世界大戦下の駐ドイツ大使で、徹底した「ドイツびいき」の陸軍軍人。ナチス幹部との関係を深め、日独防共協定や日独伊三国同盟を推進した人物。ドイツに過度に肩入れして、日本を勝ち目のない戦争へと導き、戦後、A級戦犯として断罪された男。大島浩に対する歴史的な評価は、控えめに言っても、概ねそのようなものだ。 しかし、その「悪名」の高さからだけではなく、大島の特異なキャラクターや波乱万丈の人生には、底知れぬ凄みがある。陸軍大臣の息子として生まれ、幼少期からドイツ式教育を叩き込まれた大島は、堪能なドイツ語を武器にナチス政権の幹部に食い込み、ついには稀代の独裁者アドルフ・ヒトラーの信頼を勝ち得るまでになった。 戦後、東
「暴走を止める人間が誰もいなくなってしまった」…亀井静香×古賀誠 緊急警告「高市さん、これでは日本が潰れるよ」 混迷する日本社会で広がる分断。「政治は理屈だけでは動かんよ」。永田町の表も裏も知りつくす、元自民党政調会長の亀井静香氏と元幹事長の古賀誠氏が失われゆく政界の品格を問う。 【前編を読む】永田町驚愕対談「二人のドン」からの警告 亀井静香×古賀誠 「今の若い議員は『理屈』ばかり」 高市はおかしくなっちゃったな亀井:それなのに、高市(早苗首相)は馬鹿じゃけぇ。 古賀:(苦笑) 亀井:だってそうだろ! 今の政権は防衛装備品だ何だと武器輸出の規制をどんどん緩めているが、戦争を放棄している国が、戦争をする道具を外国に売って金儲けをするなんてどういう話なんだよ。誰が考えたっておかしいのに、そこまで彼女はおかしくなっちゃったな。 古賀:私もまったくおかしいと思うし、何より世界の国々に恥ずかしいです
特別国会の会期を延長した末、ギリギリのところで副首都法案を成立させた高市政権。7月24日の参議院本会議での採決は賛成123票、反対121票と僅かに2票差だった。 参議院の定数は248で、れいわ新選組の山本太郎氏が体調問題を理由に今年1月に議員辞職をしたことから、欠員が1となっている。24日の採決では、議長を務める関口昌一氏を除くと、他に2人の欠席者がいた。1人は盲腸で入院中だった高橋克法議員(自民党)で、もう1人が自民党の山崎正昭議員(84歳)だった。 前編記事『「国会欠席率」驚異の84%の参議院議員がいた…!本会議31回で出席わずか5回、”国会の欠席王”と呼ばれる「自民党の重鎮」の呆れた言い分』より続く。 本人は「至って健康だ」と語っていた山崎氏は当選6回。2013年8月から2016年7月まで約3年間にわたり参議院議長も務めた重鎮だ。 その山崎氏だが、この特別国会は24日の本会議のみなら
戦後81年を迎えたいま、私たちは「あの戦争」をどう位置付けるべきなのでしょうか。 他国は「あの戦争」の日本をどう見るのか。なぜ日本には「国立近現代史博物館」が存在しないのか。私たちは「あの戦争」をどう語ればよいのか—―。 『「あの戦争」は何だったのか』(講談社現代新書)著者の歴史家・辻田真佐憲さんが、戦争を「われわれのもの」として捉えるために、これまでの「語り」を見つめ直します。 (※本記事は、辻田真佐憲『「あの戦争」は何だったのか』の一部を抜粋・編集しています) 「許そう、だが忘れない」記憶は残すべきだが、恨みは残すべきではない。このような文言は、戦後の和解に向けたメッセージとして世界的に広く見られる。フィリピンはまさにその好例だった。 フィリピンについては、前著『ルポ国威発揚』(中央公論新社)で詳しく言及したため繰り返しは避けるが、同国では「許そう、だが忘れない」があの戦争の記憶と継承
本会議31回のうち出席はわずか5回特別国会の会期を延長した末、ギリギリのところで副首都法案を成立させた高市政権。7月24日の参議院本会議での採決は賛成123票、反対121票と僅かに2票差だった。 参議院の定数は248で、れいわ新選組の山本太郎氏が体調問題を理由に今年1月に議員辞職をしたことから、欠員が1となっている。24日の採決では、議長を務める関口昌一氏を除くと、他に2人の欠席者がいた。1人は盲腸で入院中だった高橋克法議員(自民党)で、もう1人が自民党の山崎正昭議員(84歳)だった。
明らかな「身内ビジネス」「Japan is backトレーナーと帽子(キャップとハット)の予約販売を開始いたしました」 昨年11月末、Xの高市後援会アカウント「【公認】チームサナエが日本を変える」がこう投稿した。 「キャップは高市総理がトランプ大統領へ贈呈したものを再現した特別モデルで、1万3200円と強気の価格設定でした」(地元関係者)
本稿では中国の「頂き女子」事情を解説している。前編では農村部において女性による結婚詐欺が繰り返される実情を解説した。後編では代表的な頂き女子事件と、その影響で生まれた大ヒットゲームを紹介する。 前編記事『中国で話題の"結婚詐欺の街"「花果園」…数百の婚活業者が男性から全財産を奪う「頂き女子」ビジネスが急成長』より続く。 頂き女子事件の元祖:翟欣欣事件中国における頂き女子の元祖ともいえるのが「翟欣欣(チャイ・シンシン)」だ。 これは中国で大きな話題を呼んだ結婚詐欺事件で、現地メディアである極目新聞によると、犯人である翟欣欣は婚姻関係を利用した高額な金銭詐取を繰り返した。 被害者は少なくとも4名で、この事件は犯人が短期間の結婚・離婚を繰り返すなかで相手の高額な財産を搾取したのが特徴だ。 第1回:結婚期間70日、現金20万元+車30万元 第2回:結婚期間90日、BMW+現金750万元 第3回:結
結婚詐欺の被害者が集まるマンション中国の貴州省・貴陽市にある「花果園」。ここは1830万平方メートル(東京ドーム約391個分)の面積に311の高層ビルが立ち並び、約50万人が生活をするエリアである。 この地が今の中国で注目を集めている理由は「結婚詐欺」だ。 このマンション群の一角には全国から集まった30代を中心とする農村出身の男性たちが暮らしている。彼らは何十万元(数百万円〜一千万円)という全財産をはたいて結婚をしたものの、わずか数週間〜数ヵ月で妻に逃げられ、お金も奪われた被害者たちだ。 本稿では中国で多発する、農村出身の男性を狙った結婚詐欺。それが映し出す日本とは少し異なる中国の“頂き女子”事情と、そのリアルな社会的背景を解説する。
AI開発はどんどん加速し、私たちの日常はAIなしでは成り立たなくなりつつある。人間にできることは何でもできる「汎用人工知能= AGI」も誕生間近だと言われても、もはや驚かされないほどだ。 では、AGIが実現したとき、この社会はどのように変わるのだろうか。極端に危険を煽るような言説や、あるいは「AGIは夢物語」という意見もあり、どう考えてよいのか迷う方も多いだろう。 こうした状況を10年以上前から予見し、AIが社会をどう変えるのか、私たちはどう対応するべきかを考え続けてきた髙橋恒一氏は、このたび8月10日に『AGI 人間を超える知能は文明をいかに変容させるか』(講談社選書メチエ)を刊行する。 AGIの実現可能性、正しく理解するための基礎知識から、実現に備えた政策提言までを一気に論じるこの本と著者は、いま考えるべき問題にどのような「答え」を示しうるのか? 2016年に『人工知能と経済の未来 2
【『大江健三郎論集成』刊行記念】蓮實重彦による伝説の大江健三郎論が増補復刊!【「数の祝祭に向けて」試し読み】 8月6日、蓮實重彦さんの『大江健三郎論集成』が刊行されます。 大江健三郎の小説をいかに読むのか、小説を読むという営みはいかなるものなのか……「同時代の大江健三郎」に対峙し続けた蓮實重彦さんによる大江健三郎論の決定版です。 今回、第Ⅰ部に収録している『大江健三郎論』(初版1980年刊)の第一章「数の祝祭に向けて」の一部を特別公開します。 ぜひご覧ください! なお、傍点を省略するなどWEB用に編集しておりますので、ご了承ください。 律義なる猥雑さけなげなまでの律義さで同じ方位を確信し、その生真面目な確信のみを共有しつつ頰など上気させて群れ集うあまたの言葉たちが、しばらく肩を接して窮屈そうに身を寄せあっていたかと思うと、やおらあられもなく露呈された素肌をこすりあわせ、その淫らな表層の戯れ
戦後81年を迎えたいま、私たちは「あの戦争」をどう位置付けるべきなのでしょうか。 他国は「あの戦争」の日本をどう見るのか。なぜ日本には「国立近現代史博物館」が存在しないのか。私たちは「あの戦争」をどう語ればよいのか—―。 『「あの戦争」は何だったのか』(講談社現代新書)著者の歴史家・辻田真佐憲さんが、戦争を「われわれのもの」として捉えるために、これまでの「語り」を見つめ直します。 (※本記事は、辻田真佐憲『「あの戦争」は何だったのか』の一部を抜粋・編集しています) 他国の「われわれ」に触れる大東亜戦争で掲げられたアジア主義的な理想は、いま、対象となった「大東亜」地域でどのように受け止められているのだろうか。 一般に、中国や韓国、北朝鮮は日本に厳しい評価を下しているとされるいっぽうで、東南アジア諸国は比較的穏やかな態度を示すことが多いといわれる。では、東条英機の〝大東亜外交〟について、現地で
【前編を読む】京都大で教授陣が猛抗議「総長選考のプロセスがひどすぎる」…”国際卓越研究大学”認定の裏で起きていた「深刻なトラブル」 東北大の総長選考は詳細な議事録を公開せず東北大が国際卓越研究大学の候補に選ばれたと発表されたのは2023年9月1日。審査を行なったアドバイザリーボードは、「改革の理念が組織に浸透している」と評価した。 しかし、論文数を10年目には倍に増やすといった体制強化計画の内容を、東北大の教員が候補に選ばれたこの日まで知らなかったことは、この連載の第1回後編で伝えてきた通りだ。その後、’24年12月に、国際卓越研究大学に第1号として認定された。 体制強化計画を策定する過程を一般の教員が知らなかったことは、東北大ではこの時点ですでにトップだけで物事を決めるガバナンスが確立していたことを意味する。 東北大が国際卓越研究大学になるよう申請した時の総長は大野英男氏だ。実は、彼が認
創業81年の出版社が外資ファンドに狙われた。利ザヤを狙う筆頭株主とプロ経営者の水面下の攻防戦。熟達のジャーナリストが真相に迫る。 「元モサド」が社長再任に反対夏野剛(61歳)は辛くも逃げきった。 6月24日、大手出版社KADOKAWAの株主総会のことである。この日、会場の角川大映スタジオ(調布市)には226人の株主がつめかけた。 筆頭株主の香港の投資ファンド、オアシス・マネジメントは3月末時点で13・76%を保有する(現在は15・25%)。経営陣に攻撃的なアクティビスト・ファンドとして知られ、夏野の社長再任に反対する株主提案をし、他の株主にも同調するよう呼びかけていた。 オアシスは、夏野が社長就任後の5年間で営業利益が40%も減少したことや、大ヒットゲーム『エルデン リング』を生み出した子会社の価値を十分に取り込めていない、などと主張し、133ページにも及ぶ夏野批判の文書を「より強いKAD
【前編を読む】皇室典範改正は高市総理も「寝耳に水」だった…外遊の隙をついた、麻生太郎の強引すぎる国会運営への介入 「憲法改正の発議」に向けた麻生氏の計画参議院で25議席を持つ国民民主党と組めば、自民と国民だけで過半数を確保できる。 そして、2年後に控える参議院選挙に向けて狙っているのが、国民民主の支持母体である労働組合の中央組織「連合」の票だ。 自民党本部の元宿仁事務総長は、国民民主の榛葉幹事長と密に連携を取りながら、「次回の参院選を乗り切るには連合票の切り崩しが必要だ」と麻生氏に説いているという。 自民党は'22年の参院選で32の1人区のうち28議席を獲得しており、これ以上の伸びしろがない。それどころか、次回の参院選では立憲民主党と公明党の合流が実現するとも言われており、自民党の議席減は避けられない情勢だ。国民民主を通じて連合の組織票を呼び込むことは、自民党勝利のための生命線となる。 そ
総理不在の隙を突き、国会運営を掌握7月17日、特別国会は与野党の激しい攻防の末、大混乱のまま延長にもつれ込んだ。この国会最終盤の主導権を握っていたのは、官邸ではなく「キングメーカー」こと麻生太郎副総裁である。 「終盤国会は、完全に麻生政局になった」 自民党の閣僚経験者がそう吐き捨てる通り、麻生氏は高市早苗総理のインド外遊という一瞬の隙を突き、国会運営の舵を強引に奪い取った。 「高市さんは、自分が留守の間に麻生さんに介入されるなんて思っていなかった。頭にきたのは間違いないでしょう」(全国紙政治部記者) 時計の針を7月1日に戻す。この日、高市総理はモディ首相との首脳会談のため、意気揚々とインドへと旅立った。しかし、総理を乗せた政府専用機が日本を離れたまさにその日、麻生氏の指示によって森英介衆院議長が動き出す。森議長は与野党の幹事長を急遽招集すると、「皇室典範の改正を優先させるように」と議長仲裁
自分が「本当に望んでいるもの」とは? 私たちは、自分が思っている以上に自分のことを理解できていません。心の底にある、あなたも知らない「謎」を見つめ、内省ではたどり着けない「深い自己理解」へと導くのが精神分析です。 7月23日発売『無意識の発見』(講談社現代新書)著者の哲学者・工藤顕太さんが、欲望と自己をめぐる壮大な「知の冒険」へと誘います。 (※本記事は、工藤顕太『無意識の発見』の一部を抜粋・編集しています) 村上春樹とユング 村上作品では、しばしば現実世界と異界とがシームレスにつながって作用し合っており、そのことを指してマジック・リアリズム的な手法を採用したものといわれる。重要なのは、異界(日常の生活世界とは異質な世界)が心の深層の世界、登場人物の無意識の世界でもあるという点だ。さらにいえば、異界で危機を経験することで主人公に変化が起こり、最終的に元いた現実世界に帰還するという円環的プロ
次々と浮上した疑惑に答えないまま、国会幕引きへ逃げ込みを図る高市総理。しかし、その足元で政権を揺るがしかねない火種が燻っている。 【前編を読む】高市総理秘書が自民党青年局LINEに投下した「石破ゴキブリ写真」の衝撃…事務所が火消しに走る理由 高市氏を総理に押し上げた「応援団」の正体高市事務所の木下剛志所長(公設第一秘書)を中心に奈良の「高市応援団」は構成されている。中でも総理の座を射止める上で、重要な役割を担った組織があった。 〈1300人集会の予定でしたが、約1600人もの参加者の方々に加え、スタッフ100人が舞台裏などで講演を聴いて下さいました〉 '24年8月17日になら100年会館大ホールで行われた「高市早苗大臣が本音で語る講演会」を、自身のXでそう振り返ったのは高市総理だ。 「参加費は記念品代込みの2000円で、事務所公認グッズのサナエタオルが配布されました」(参加者) このイベン
次々と浮上した疑惑に答えないまま、国会の幕引きを迎えた高市総理。しかし、その足元で政権を揺るがしかねない火種が燻っている。 秘書がグループラインで「陰謀論」を展開〈何故かこのLINEより情報がリークしております〉 高市早苗総理が代表を務める「自由民主党奈良県第二選挙区支部」の青年局は、総理の地元を盛り上げる中核的存在だ。そのライングループ(以下、青年局ライン)に青年局長・A氏がそう投稿したのは7月3日の夕方だった。 国会では暗号資産「SANAE TOKEN(サナエトークン)」や「中傷動画問題」を巡り、高市事務所の木下剛志所長(公設第一秘書)の関与が追及された。渦中の木下氏はその朝、青年局ラインにこうメッセージを寄せていた。 〈日本の為に働けば働く程マスコミは無意味な行動に出る状況で、ハッキング、盗聴等犯罪の上に入手した情報を曲解して記事にしたり、野党に質問させたりしております〉 反省どころ
木下秘書が投下した「石破ゴキブリ写真」高市総理にとって2度目となった'24年秋の総裁選のさなか、木下氏はこう投稿した。 〈何故小泉が失速したかですが、本気を感じた先にある『本物』かどうかの判断だと感じています。 石破さんは演説に特殊な能力があるので、実践が無くても、政策に問題があっても本物に見せる力があります〉 総裁選のライバルだった小泉進次郎氏は、「本物の政治家」ではないと宣う。石破茂氏については演説力で「本物」に見せているだけと切り捨てた。 〈最終版は、高市が如何に本物なのかを全面に訴えてまいりたいと思います。『本気』の『本物』高市早苗 関西弁でいいますと『マジ』の『ほんまもん』高市早苗で売っていきましょう!〉 そう続けた木下氏。要は、高市総理だけが「本物の政治家」だと主張したいのだろう。 さらに、〈←のTikTokの投稿を見れば、それがよく分かります〉と述べ、「凡人の意見」というアカ
あの岩波『世界』の伝説的連載「メディア批評」が、現代ビジネスで奇跡の復活!今回のテーマは「歴史ドラマ・映画はどこまで創作が許されるのか」。太平洋戦争直前の敗戦予測を描いたNHKスペシャル『シミュレーション』と、その映画版『開戦前夜』を巡り、波紋が広がっている。実在の総力戦研究所長を「開戦を容認した人物」のように脚色したとして、遺族が損害賠償や映画の公開差し止めを求めて提訴したのだ。なぜこのトラブルは起きたのか。公共放送の共同制作が抱える課題と、史実に基づく映像作品における「創作の許容範囲」を検証する。 遺族が映画の上映差し止めを求める事態に太平洋戦争が始まる前に、日本の敗北を予想していた総力戦研究所。若きエリートが集められた首相直属の同研究所を舞台にしたテレビ番組『NHKスペシャル シミュレーション~昭和16年夏の敗戦~』(2025年8月放送)と、そのドラマ部分を拡充した映画『開戦前夜』(
高市早苗総理の名前を冠した暗号資産「SANAE TOKEN(サナエトークン)」を巡り、高市事務所の木下剛志所長(公設第一秘書)が作成し、衆院予算委員会に提出された「陳述書」に、時系列上の矛盾があることが、『週刊現代』の取材でわかった。7月27日に閉会中審査として衆院予算委の集中審議が予定されている中、「陳述書」の信ぴょう性がよりいっそう問われることになりそうだ。 高市総理が提出した陳述書に時系列上の「重大疑義」高市総理は7月22日に、6000字以上に及ぶ木下氏の陳述書を衆院予算委の坂本哲志委員長に提出した。その中で、木下氏は、サナエトークンやいわゆる「誹謗中傷動画問題」の首謀者・松井健氏(合同会NoBorderDAO幹部)との関係について、こう説明していた。 〈選挙期間中は、全国各地の高市早苗を応援する会や支援いただける方などとの電話やメール、メッセージの膨大なやり取りを休まず行っておりま
編集者で評論家の山田五郎さんが亡くなった。2026年7月14日。 確かな審美眼を持った洒脱な知識人。西洋美術、街づくり、ファッションに詳しく、説明の明快さは他の追随を許さぬほど、唯一無二の人であった。 なかでも有名だったのが、山田五郎さんの機械式時計のコレクションである。 五郎さんがどれほど時計を愛し、いかに深い知識を持っていたのか。 その偏愛ぶりが惜しみなく披露された著書『機械式時計大全』(講談社選書メチエ)は、多数の美術著作がある中、意外なことに、彼にとって唯一の時計本である。 山田五郎の時計の全知識が詰め込まれた同著。ここから彼が時計沼へと堕ちる過程と、時計という視点から、大人にとっての「趣味の意味」を考えてみたい。 鉄腕アトムと鉄人28号好き少年、時計にハマる鉄腕アトムと鉄人28号で育った高度成長期の少年の常としてメカ好きになり、趣味の中心がロボットから時計に移ったという五郎さん。
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