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JR西日本と南海電鉄が乗り入れるなにわ筋線が建設中だが、阪急電鉄はこれに接続する、なにわ筋連絡線と新大阪連絡線の建設計画を明らかにしている。この計画が実現すれば、大阪の交通事情は大きく変わり、利便性が大幅に向上することは間違いないが、この計画には色々と課題も多い。この計画の実現性について鐵坊主・著『鉄道路線に翻弄される地域社会―「あの計画」はどうなったのか?―』では考察している。本書より一部を抜粋してお届けする。 阪急なにわ筋連絡線と新大阪連絡線とは? なにわ筋線は2023年に開業したJR西日本の大阪駅地下ホームと、JR難波駅、南海電鉄新今宮駅を接続する、大阪を南北に縦断する新線であり、2031年度の開業が予定されている。 なにわ筋線へはJR西日本、南海電鉄の関西空港や和歌山方面などからの列車の乗り入れが想定されており、関西空港へのアクセス、大阪の鉄道ネットワーク拡張、交通渋滞の緩和や利便
性能はChatGPTよりも上…無料の中国製AI「DeepSeek」がヤバすぎる!東大の入試問題を解かせてわかった「驚異の実力」 「ChatGPTを上回るかもしれない」… 中国のAIスタートアップ企業「DeepSeek(ディープシーク)」が最近、米国のAI関係者から多大な注目を浴びている。 同社が2024年末にリリースした無料のチャットボット「DeepSeek V3(https://chat.deepseek.com/)」は、OpenAIのChatGPT-4oやo1(いずれも有料)並みの能力を備え、特に数学やプログラミングなどの推論能力(思考力)ではChatGPTを上回るかもしれないという。 DeepSeek V3(以下、V3を省略)の画面デザインは、一見してChatGPTそっくりだ(図1)。その入出力画面は英語で表示されるが、実際には日本語でも使える。筆者もDeepSeekを日本語で使い、
前年比34%減 日本郵便は「年賀状」をビジネスとして放棄することを決めたということなのだろうか。 昨年10月から「はがき」の料金を63円から85円に値上げしたが、この35%という大幅な値上げによって「年賀状じまい」が一気に加速した。2025年元旦の年賀郵便物の配達数は4億9000万通だったということで、前年から34%減ったという。 赤字の郵便事業を黒字にするための値上げという話だったが、それは、お役所仕事らしい机上の計算で、値上げした分と同率の売り上げ減が起きれば元も子もない。人件費やシステムなどの「固定費」は簡単には削れないので、売上減少によって、むしろ赤字が拡大する計算になる。年賀状だけで見ると、大幅な値上げは「大失策」だったことになる。 普通の民間企業ならば、値上げをするには相当の戦略を考える。値上げする分、消費者に納得してもらえるようなサービスの向上などをうたう。ところが日本郵便は
M8巨大地震の前兆が「千葉・静岡・新潟」で起きていた…!宮崎・日向灘だけじゃない、専門家が指摘「今年最も警戒すべきエリア」 2025年1月13日夜、宮崎県・日向灘で発生したマグニチュード(M)6.6の大地震。気象庁は南海トラフ地震臨時情報が発表され、その関連性について検討されたが、ひとまず、「巨大地震発生の確率が高まったとみられる現象ではない」とする調査結果に至った。 だが今回、臨時情報が‟空振り”に終わったとはいえ、油断は禁物だ。京都大学防災研究所を経て東京大学地震研究所で地震予知に携わり、現在はNPO法人で調査を続けている佃為成氏が、'25年に大地震が起きる地域を予測する。 大地震の前兆「静穏化」 大地震の前兆としてよく知られている現象が「静穏化」です。これまである程度の地震活動が起きている地域で、一定期間、地震が異常に少なくなる現象ですが、それがいま、新潟県下で起きています。 静穏化
ヤマト運輸で「ポケカとiPhoneの在庫が減っている」「スキマバイトに疑いの目が」…物流大手の現場で起きている「来たるべき大崩壊」 日本の物流インフラを担う大企業・ヤマト運輸。その土台となる首都圏の営業所では、現場社員が音を上げてしまうトラブルが頻繁に起きていた。 在庫のiPhoneが足りない! 午前9時30分、都内にあるヤマト運輸の営業所から「クロネコマーク」が目印の一台のトラックが出てくる。そのハンドルを握るドライバーのAさんは焦りに焦っていたーー。 本日中に配り終えないといけない荷物は、クール便を含めて約180個にのぼる。ところが、荷物の積み込みに時間がかかり、営業所を出発する時刻が大幅に遅れたため、午前指定便に間に合うのか雲行きが怪しかったからだ。 Aさんは大急ぎで配達に向かうが、トラックには住所ごとにまとまっていない荷物もあり、思ったよりも時間がかかる。そのまま時間だけが過ぎてい
「火があがりさえすれば」…… 2024年12月20日の夕刻、ドイツ東部の街マグデブルクで、無差別襲撃を目的とする車両がクリスマス・マーケットに突入し、5名が死亡しただけでなく220名を超える負傷者が出るという大きな事件が起こった。 犯人はその場で逮捕されたものの、捜査は年をまたいだ今も続いており、事件の全容が明らかになるまでまだまだ時間がかかりそうだ。現時点での報道からは、拘束されたのがサウジアラビア出身の精神科専門医で、ドイツの永住権を2006年に取得していた人物であること、また、犯人が何らかの事件を起こす可能性について当局が通報を受けていたにもかかわらず対応できなかったことなどがわかっている。 事件については日本のテレビ・新聞でも報じられた。ドイツ西南部に暮らすわたしも、もちろんすぐにそのニュースを知ることになったが、第一報を読んで、なんとも形容しがたい胸騒ぎを感じた。 というのも、そ
沖縄に対する中国の外交アプローチや各種の浸透工作が急速に活発化している。 その契機とみられるのは、昨年6月1日、習近平主席が発した、中国と沖縄の「交流」を強調する発言だ。彼の意を忖度した中国の各部門がこぞって沖縄に介入し、日本の沖縄領有に疑念を投げかけるプロパガンダも盛んに流されている。 辺野古新基地問題等で日本政府との摩擦を抱える、沖縄につけ込む中国。ルポライターの安田峰俊氏が、中国政府による「対沖縄工作」の実態に迫った。 沖縄に中国スパイが……? 中国はインテリジェンスと海洋侵略のプロフェッショナルを、対沖縄作戦の前線に送り込んでいるのは、前編記事『「沖縄は独立したがっている」「琉球人は中華民族だ」…中国が進める「沖縄工作」の最前線』にて報じた通りだが、より剣呑な事実も判明している。中国の「スパイ事件」として国際問題化した組織の関連団体のメンバーが県庁に接近し、玉城知事や照屋義実副知事
前編記事『カギは「一皿100円」復活にあった…スシローが「回転寿司への原点回帰」で顧客の信頼を勝ち取った理由』より続く 居酒屋業態の数少ない「勝ち組」 コロナ禍で、ワタミや白木屋、土間土間といった大手居酒屋チェーンが早々に大量閉店や業態変更を決定。直近でも、'24年の居酒屋の倒産は過去最多の200件以上にのぼるなど、客足が完全に戻ってくる気配はない。 だがこの逆境にあっても「勝ち組」はいる。流通アナリストの中井彰人氏が挙げるのが、エターナルホスピタリティグループが運営する焼き鳥チェーン最大手「鳥貴族」だ。 「'24年7月期決算は過去最高益を更新しましたが、コロナ禍前の2019年を上回る数字だったこともあり、鳥貴族はこの5年で完全復活したと言っていいでしょう。 大手チェーンを抱えるワタミやコロワイド、モンテローザといった企業と比べて優れていたのは、我慢強さと決断の早さです。コロナ禍では赤字に
前回記事『習近平の「一言」がきっかけで、中国が沖縄を狙い始めた…! 共産党「浸透工作」の実態を暴く』では、中国共産党・政府の各部門が、習近平の一言をきっかけに「対沖縄工作」に乗り出した姿を伝えた。 中国が、学界やネットの工作アカウントを通じて沖縄独立論を扇動するなか、中国要人の頻繁な訪問や、習近平と密接な団体による玉城デニー知事や県庁へのアプローチが繰り返される現状は、日本の安全保障上の大きな懸念だ。 一方、玉城知事や県庁は、一連の「工作」を無批判に受け入れているようにも見える。前編記事『中国から「親中」と見なされ、台湾との関係は悪化…沖縄「玉城デニー県政」が抱く危うさの正体』に続き、その内情をルポライターの安田峰俊氏が追った。 稚拙すぎる地域外交 近年の沖縄県庁の「親中的」姿勢も、同様の稚拙さが原因である面が大きい。 玉城知事は2018年の知事選で「3D」(民主主義・多様性・外交)を掲げ
沖縄に対する中国の外交アプローチや各種の浸透工作が急速に活発化している。 その契機とみられるのは、昨年6月1日、習近平主席が発した、中国と沖縄の「交流」を強調する発言だ。彼の意を忖度した中国の各部門がこぞって沖縄に介入し、日本の沖縄領有に疑念を投げかけるプロパガンダも盛んに流されている。 辺野古新基地問題等で日本政府との摩擦を抱える、沖縄につけ込む中国。ルポライターの安田峰俊氏が、中国政府による「対沖縄工作」の実態に迫った。 「琉球(沖縄)が日本に帰属するかは疑わしい。沖縄の世論は琉球独立を支持している」 「琉球人は日本人ではなく中華民族だ。彼らは祖国(中国)に復帰したがっている――」 昨今、こうした内容のショート動画が、各種の動画サイトやSNSに溢れているのはご存じだろうか。多くは英語や中国語で、中国国内や海外向けに流されたものである。 この現象を報じた10月3日付の『日本経済新聞』によ
ロシア経済の弱点 アメリカでドナルド・トランプ政権が発足する直前になって、欧米諸国では、根拠があるとは思えない悲観論が頻繁に流れるようになっている。その背後には、もう少しウクライナ戦争を継続すれば、ロシアは必ず消耗戦に敗れるという、根拠のない希望があるようだ。 たとえば、昨年12月に『フォーリン・アフェアーズ』のサイトに掲載された、セオドア・ブンツェル(ラザード地政学アドバイザリーのマネージング・ディレクター兼ヘッド)、エリナ・リバコワ(ピーターソン国際経済研究所およびブリューゲルの非常勤シニアフェロー)の共著「ロシア経済はプーチンの最大の弱点であり続ける」では、ロシア経済の弱点があげつらわれている。 (1)戦時中の多額の支出と労働力の減少により経済が過熱し、ロシアのインフレ率は8%を超え、中央銀行は金利を20%以上に引き上げざるを得なくなった、(2)失業率は2%前後で推移しており、これは
中山美穂、享年54。不慮の事故による、あまりにも早い旅立ちは各方面に衝撃を与え、その功績と人柄を偲ぶ声は後を絶たない。振り返ると彼女は歌手としても、俳優としても、比類なき成功を収めた“二刀流”の大スターだった。 前編記事『中山美穂が「ショービズ界の大谷翔平」だったと断言できるワケ…既存の女性アイドルになかった「媚びない可愛さ」でファンを魅了』に続き、追悼の意を込めて、その輝かしい足跡を検証したい。 脱アイドルを図り、歌手の幅を広げてゆく 脱アイドルを図った第2期(87~92年)の中山はブラコン(ブラックコンテンポラリー)に傾倒し、成功を収めていく。それは角松敏生とCINDYとの出会いが大きかった。 ともに自身の音楽活動も展開するアーティストだが、中山との相性がよかったのだろう。角松がプロデュースした『CATCH ME』(87年10月)、『You're My Only Shinin' Sta
比類なき“二刀流”の大スターだった 2024年9月、ドジャースの大谷翔平選手が大リーグ史上初の「50-50」を射程距離に入れた頃、SNS上で中山美穂の『50/50』(1987年)が注目されるようになった。同曲は90年代にTKブームを巻き起こす小室哲哉が作曲を手がけた10thシングル。 「50-50といえばミポリンでしょう」――。そんな投稿が相次いだのは多くのユーザーの記憶に焼き付いていたからだろうが、まさかその3ヵ月後に中山の訃報が届くとは思わなかった。 享年54。不慮の事故による、あまりにも早い旅立ちは各方面に衝撃を与え、その功績と人柄を偲ぶ声は後を絶たない。 訃報が伝えられた直後の配信ランキング(レコチョク)ではトップ100に18曲もの中山作品がランクイン。既発のベスト盤2タイトルが、12月30日付けのオリコン週間ランキングで18位と19位に急上昇したことも、故人がいかに大きな存在だっ
大手の総合スーパー(GMS)として知られる西友が、親会社からの売却を検討されているという。各報道によって違いはあるが、売却の入札には海外ファンドの他、PPIH(ドン・キホーテの運営会社)・イオン・トライアルなどが名乗りを挙げているという。 スーパーマーケットとして誕生した1963年から、西友は親会社を何回も変えて、現在のKKRに身を置いていた。昨今では、そもそも西友のスタイルである総合スーパー自体が時代にそぐわなくなっていたという声もある。 始まりつつある「スーパー戦国時代」 しかし、視点をずらすと、「スーパー的なもの」はむしろ今、けっこう「アツい」。「とりあえずなんでもある」状態から、より各社の個性を磨き、そしてその個性がぶつかる戦国時代に突入しつつある。 それは、今回の西友の買収に名乗りをあげた3つの企業、つまりPPIH・イオン・トライアルを見れば、よくわかる。では、その勢力図はどうな
この国にはとにかく人が足りない!個人と企業はどう生きるか?人口減少経済は一体どこへ向かうのか? なぜ給料は上がり始めたのか、人手不足の最先端をゆく地方の実態、人件費高騰がインフレを引き起こす、「失われた30年」からの大転換、高齢者も女性もみんな働く時代に…… ベストセラー『ほんとうの日本経済』では、豊富なデータと取材から激変する日本経済の「大変化」と「未来」を読み解く――。 (*本記事は坂本貴志『ほんとうの日本経済 データが示す「これから起こること」』から抜粋・再編集したものです) 変化7 労働参加率は主要国で最高水準に 近年の日本の労働市場では、これまでであれば働いていなかったような人たちの労働参加が急速に拡大している。 女性や高齢者の急速な労働参加は、これまでの日本の賃金の動向にも大きな影響を与えてきた。そして、その影響は労働市場の内部だけにとどまらない。財・サービス市場なども含め、経
初心者でも覚えやすい簡単フレーズながら確実に伝わる英会話を提案している、人気オンライン英会話スクール講師・mamiさんによるFRaU web連載「シンプルなのに伝わる英会話レッスン」(毎週金曜更新)。 海外に行くとお店のスタッフなどに別れ際、「Have a nice(good)day!」と言われることがよくありますが、その際どのような返事をしていますか? 多くの人が「You too.」と返しているのではないかと思いますが、そのほかにも返答フレーズはたくさんあります。今回は、「Have a nice day!」と言われたときのオススメの返し方を紹介します。 今までの英会話レッスンはこちら▶︎ ★mami流・英語を話すときの心得★ 「間違えないように言わなきゃ」と気負う必要は全くありません。一番大事なのは「相手に伝えること」。カタコト英語でも問題ナシ! 「英語がしゃべれないから……」と、困って
なぜ、ローマ人だけが、地中海を「われらが海」と呼ぶ大帝国を築くことができたのか――。これまで多くの歴史家が頭を悩ませてきた問題だ。シリーズ「地中海世界の歴史」(全8巻)の第5巻で、いよいよ「ローマ文明」にとりかかった本村凌二氏に、「ローマ人の強さの秘密」とシリーズ後半の読みどころについて聞いた。 ユダヤ人に引けを取らない「特異な民」 ――古代の「ローマ人」は、今のイタリア人とは違う人々なのでしょうか? 本村:イタリアの人たちは今も、古代ローマの歴史を誇りに思っていますし、遺伝子を調べていけば、現代のイタリア人は古代ローマ人に近いのかもしれませんが、その心性や行動の規範、習俗からみれば大きな隔たりがあります。地中海世界に大帝国を築いたローマ人は、すでにいないといっていいでしょう。 古代地中海世界に生きたさまざまな人々のなかでは、何といってもユダヤ人は「特異な民」と言えると思います。砂漠をさま
マイホームを喰らう「小さな侵略者」 都内に暮らす男性は自宅に転がる「あるモノ」を見て思わず息を飲んだ。 昨日、掃除したばかりの床に散らばる粒の数々。一見すると木くずや土汚れに見えるが、どうも違う。今日は誰もこの部屋には入っておらず、ゴミが落ちるわけがない。一体、誰が何の目的で…。 これこそが空から現れ、マイホームを食い荒らす“小さな侵略者”を知らせるサインだった――。 人類が生まれるはるか昔、およそ1億5000万年前から地球で生息していたとされるのがシロアリだ。 しかし今、そんなシロアリの亜種とも呼べる存在が日本国内で猛威をふるっているという。その名はアメリカカンザイシロアリ(以下、カンザイ)。シロアリという名称だが、成虫は赤褐色で、大きさはおよそ8ミリ程度。主な生息地は北アメリカとされ、主にカルフォルニア州など西海岸で多く生息している外来種だ。 カンザイの駆除を多く手掛ける日本ボレイト株
1963年に創刊されて以来、「科学をあなたのポケットに」を合言葉に、これまで2000冊以上のラインナップを世に送り出してきたブルーバックス。本連載では、そんなブルーバックスをつくっている編集部メンバーによるコラムをお届けします。その名も「ブルーバックス通信」。どうぞお楽しみください! 記憶のなかの高校理科 「高校のとき、理科は何を選択してた?」 ブルーバックス編集部にいるからか、何気ない会話のなかにしばしば登場する話題です。「受験では物理と化学」「自分は化学と生物だった。物理がてんでダメだったから」「生物だけは真面目に受けてたな」「まったく記憶にございません(キリッ」などなど……文系理系、志望の大学・学部によっても、その答えは人それぞれ。大学受験の思い出とともに、思いのほか盛り上がるトークテーマです。 高校理科は、「物質・エネルギー」(物理)、「粒子・反応」(化学)、「生命・進化」(生物)
私たちは、自分の話をするのが好きだ。 「私はこんな人である」「私はこんな苦難を乗り越えてきた」。 気づけば日常は、無数の「自分語り」に溢れている。 しばしば揶揄の対象となる「自分語り」。 しかし、そこには実際、どのような「わるさ」があるのだろうか。 「自分語り」に陥らないためには、どうしたらよいのだろうか。 現代社会を覆い尽くす、過剰な「自分語り」に違和感を感じるあなたへ。 美学者・難波優輝氏による【連載】「物語批判の哲学」第2回へようこそ。
厳しい環境のなかで起きた「異変」 帝国データバンクは1月7日、2024年に発生した「ラーメン店」経営事業者の倒産(負債1000万円以上、法的整理)件数が72件にのぼったと発表した。 前年(53件)と対比すると、実に“3割超”の急増となり、過去最多を大きく更新。また、店の業績をみると「赤字」が33.8%を占めるなど、利益確保が困難な店も急増している。 ラーメン店の倒産理由で多くを占めるのが競争激化だったが、今は物価高騰、人手不足、人件費上昇なども深刻な問題だ。 あらゆるコストが上昇し、値上げしたくても、「ラーメン1杯1000円の壁」に阻まれ価格転嫁できないまま、倒産を余儀なくされる店も多かったようだ。個人店の廃業を含めれば、相当数になるとみられる。 ところが、このような厳しい市場環境にあって、ある動きが高まりつつある。ずばり「大手外食企業の新規参入」だ。中にはM&Aにより時間をかけず市場シェ
「どうとんぼり神座」は、店舗数が92店舗のラーメンチェーンだ。大阪の道頓堀が発祥の地で、近畿圏69店舗、関東圏23店舗を出店しており、2店舗だが、ハワイにも海外出店している。また、今年3月に100店舗達成予定であり、 来年度は25店舗以上出店を計画しているという。 洋食出身の創業者が開発した今までの既成概念にとらわれない新たな発想のラーメンと店内の雰囲気で、従来のラーメン屋のイメージを塗り替えた店としても知られる。 同チェーンといえば、創業以来守り続けてきた秘伝のスープ。「スープソムリエ」という社内資格制度を設けており、高い技術を持ったソムリエだけが店舗でのスープづくりに携わることができる。門外不出のスープと永年受け継がれた秘伝のタレはオーナー一族の限られた人達で秘密情報として厳格に管理されているという。 30年前、筆者も道頓堀の1号店に行き、強烈なインパクトを受けたのを記憶している。道頓
「もう二度とカンボジアに行く機会はないでしょう」。こう憤るのは神戸を中心にニューヨークでも飲食店チェーンを展開する灘本明雄氏だ。彼は今年の4月、カンボジアから帰国直前、まったく身に覚えのない罪で突然逮捕され一か月半も刑務所に収監された。罪状は「脅迫罪」。しかし実際には携帯メールのメッセージを切り張り加工した陳腐な偽の証拠だけで起訴された。しかも存在しない住所に裁判所からのでたらめの日付の召喚状を送って期限内に出頭しなかった、として逮捕状を発行されたのだ。もちろん,召喚状の受領サインも偽造されている。しかし、海外で突然襲われた危機にも頼みの綱だった現地の日本大使館は「カンボジアの法制度なのでしかたないです」と何ら有効な対策を取ろうとしない塩対応だった、と灘本氏はいまだ怒りが冷めやらない。 海外での邦人保護に関して、外務省の在外公館が定めている「海外で非人道的扱いを受けた場合には当局に改善を求
プリキュア「生みの親」鷲尾天さんが語る、なぜ今『パンダなりきりたいそう』の“アニメ化”をやるのか…? その「意外なワケ」と「知られざる舞台裏」 鷲尾天さんといえば「プリキュアの生みの親」として知られるアニメーション業界の名プロデューサー。凛々しい女の子たちのアニメは熱狂的に受け入れられ、20年たった今も不動の地位を築いている。そんな鷲尾さんが現在取り組んでいるのは、これまで手がけた中でもっとも低年齢の0・1・2歳をメインターゲットとした、絵本「パンダたいそう」シリーズ(いりやまさとし作)。2024年3月にYouTubeでシーズン1が公開され、2024年11月にはシーズン3がはじまった。なぜ今、アニメ『パンダなりきりたいそう』だったのだろうか。 「パンダたいそう」に注目したのは「パンダの目」! 絵本「パンダたいそう」シリーズ映像化の話が持ち上がったのは、遡ると2016年だという。今でこそシリ
悪夢の始まり 東京屈指の高級住宅街として知られる東京・世田谷区。環状七号線沿いに建つのが地上8階、鉄筋コンクリート造りの「東急ドエル・アルス世田谷フロレスタ」(以下、フロレスタ)だ。 敷地面積はおよそ1560平方メートル、建物の敷地は900平方メートル以上を誇るマンションで繰り広げられたのは住民にとって悪夢としか言いようがない惨劇の数々だった。 前編記事『「鉄筋は切断され、地下には水たまりが…」開かずの間となった「東急不動産の高級マンション」で住民らを襲った「悪夢の光景」』につづき、住民らを悩ます東急グループの対応、そして違法建築が発覚する一部始終をお伝えする。 2019年2月、目を覆うような施工不良を目の当たりにした住民たち。前編で報じた地下ピット内での施工不良とは別に浮上したのが耐震スリット問題だった。 耐震スリットとは建物内の壁や柱にあえて切れ目を入れる施工で、地震の横揺れの緩衝材と
開かずの間となった高級レジデンス 東京都・世田谷。 日本屈指の高級住宅街と知られるこの場所で今、開かずの間となっているマンションがある。 その名は「東急ドエル・アルス世田谷フロレスタ」(以下、フロレスタ)。地上8階建て、敷地面積は約1560平方メートルで部屋数は49戸にのぼる分譲マンションである。 竣工は1998年10月。事業主は東急不動産、設計・施工は東急建設、さらに販売代理は東急リバブル、建物管理を担うのは東急コミュニティーというオール東急グループの建造物だ。環状七号線沿いという立地も相まって多くの購入者で賑わった人気物件だった。 ではなぜ、そんな高級レジデンスは無人となってしまったのか。そこにあったのはフロレスタに隠されていた施工不良の数々、そして建物自体が違法建築という重大な問題だった――。 ことの発端は05年まで遡る。管理組合の理事長が語る。 「マンションの入居は1998年12月
「何が起こっているのか分からない」 欠陥が発覚して以降、組合側の調査から違法建築物との烙印が押されてしまった「東急ドエル・アルス世田谷フロレスタ」(以下、フロレスタ)。その建て替え計画はスタート当初から混乱に次ぐ混乱を巻き起こしていた。 中編記事につづき『「耐震、全然ダメです」そして誰もいなくなった…世田谷・違法高級マンションで住民らを襲った「悲劇の数々」』では違法建築を巡って巻き起こった住民らと東急との間に勃発した新たなトラブル、そして過去の調査で「構造に問題はない」と説明した東急不動産の発言について詳しく報じる。 マンションの管理組合の関係者が語る。 「建て直しに関する東急不動産の敷地測量で、建物の真北が西に14度ズレていることが発覚しました。これによりフロレスタは建築基準法の高さ制限に引っかかり、違法建築物に。判明後の検証で、同様のマンションを正しく建てるとなれば現在の49戸から30
芸能トラブルに「守秘義務」は通用しないのか 完全封印されるはずだった中居正広の女性トラブルが、週刊誌の報道で表になってしまい、中居にとって大誤算の騒動を引き起こしている。 テレビ各局は、情報番組などを統括する担当の芸能デスクが「取り扱いNG」として番組内のトピックで扱わせない方針をとっていたが、女性セブンが報じた「女性との重大トラブルで9000万円もの巨額の解決金を支払った」という話は、週刊文春が、「性的トラブル」であったことを続報し、風向きが変わる。 記事内では、被害女性から「今でも許せない」という言葉まで引き出しており、事の顛末は一気に拡散された。本来、中居側は巨額の解決金で世間に知られることがないよう動いたはずだが、そうならなかった。 中居の代理人弁護士は取材に来たメディアに対して、「すでに解決済みで当事者間で守秘義務がありますので」と回答を控えているが、問題はこの「守秘義務」が無意
中国でいま韓国デモツアーが話題 韓国が周知のように大荒れである。12月14日には国会で弾劾訴追案が可決され、尹錫悦大統領が職務停止に追い込まれた。その後も全国各地でデモが行われ、日本の「韓流ファン」にも「訪問控え」が起きているとか。 そんな中、中国のSNSが盛り上がっている。
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