――企業の社内メンタルヘルス研修を依頼された春日・平山両氏は、「やる気が起きないという病理」をテーマにふたりで講師をつとめることに。“やる気が起きるために必要な条件”の一つとして春日医師は「状況、環境の単純化」を挙げましたが、編集者&ファン泣かせの遅筆で知られる平山氏は思い当たるフシがあるようで…。 春日武彦(以下、春日):えーと、それから「状況、環境の単純化」っていうことで。やっぱりとっ散らかってる状態、ダメっすよね。 平山夢明(以下、平山):それも昔、先生に言われましたね。 春日:じゃ、その辺のお話を平山さんから。 平山:はい、ちょうど今からもう20~30年ぐらい前ですよね。 春日:松沢病院(編集部注:東京都立松沢病院。前身の東京府癲狂院は1879年に開設され、長い歴史を持つ)に僕がいた頃。 平山:そうです。その頃、僕が全然書けなくて。「書こう」「書こう」の「アクセルベタ踏み状態」にな