「水害列島」(土屋信行著、文春新書) Over view 平成30年6月28日から7月8日にかけて西日本地区を中心に九州北部、四国、中国、近畿、東海を襲った台風7号と集中豪雨による「水害」の死者は232人となり、昭和57年の長崎大水害での死者439人に次ぐ200人以上の死者数を出す惨事となりました。 ここ数年の間に発生するようになった集中豪雨や多発する台風は、地球温暖化により日本海近海の平均海面水温が1.12度上昇し空気が多くの水蒸気を含むようになったことが要因です。 東日本大震災などをみても分かるように日本は元来、世界有数の自然災害多発地帯で、巨大災害が発生すれば、その及ぼす被害は致命的なものとなります。災害にはさまざまものがありますが、「水害」だけを考慮しても甚大な被害になりかねないのです。しかも東京、大阪、名古屋など日本の中心地にはゼロメートル地帯が広がっています。特