内容中国語と日本語はどちらも漢字を使いますが,漢字使用の有り様はだいぶ違っています。字体が違っていたり,同じ漢字が違う意味で使われたりするほかに,書体の使われ方にも違いがあるようです。 また,同じ中国語でも,中国(中華人民共和国)では簡体字,台湾(中華民国)では繁体字,と字体が違っていて,異なる文字文化が展開されています。中国の本土と香港とでもまた様子が違っているようです。 では,中国語の世界では,印刷物や看板にどんな書体がどんな風に使われているのでしょうか。 今回は,台湾に本社を置くフォントベンダー,ダイナコムウェアのコンサルタントである小畠正彌さんをゲストにお招きし,中華世界の書体事情を覗いてみます。周辺の話題として,中国語の組版についても触れます。 ゲストプロファイル 小畠正彌(こばたけ まさや) 1942年東京都生まれ。1966年 桑沢デザイン研究所 ビジュアルデザイン科卒。設備機