戦争は悲惨で痛ましい。けれども人類の歴史から戦争がなくなったことはない。どうして戦争は起こるのか。絶対に避けられないものなのか。どうすれば戦争に勝てるのか。樽見京一郎『オルクセン王国史 野蛮なオークの国は、如何にして平和なエルフの国を焼き払うに至ったか』(サーガフォレスト)、やまさきたま『TS衛生兵さんの戦場日記』(エンターブレイン)、カルロ・ゼン『幼女戦記』(エンターブレイン)といったライトノベルの作品群が、否応なしに戦争と向き合わなくてはならない世界で、改めて戦争について考える機会をくれる。 『オルクセン王国史 野蛮なオークの国は、如何にして平和なエルフの国を焼き払うに至ったか(1)』 エルフからの激しい差別を受け、滅亡の危機に瀕していたダークエルフ族の氏族長、ディネルースが襲撃を逃れてたどり着いたのがオーク族の領地。そこでディネルースは、オーク族を率いる国王のグスタフに助けられる。樽