X線分光撮像衛星(XRISM: X-ray Imaging and Spectroscopy Mission)は、JAXAが主導するNASAとJAXAの共同ミッションである。このX線宇宙望遠鏡は、2023年9月6日に地球低軌道上でミッションを開始した。科学運用が開始されるのは今年後半だが、衛星の科学チームは望遠鏡の最初の画像をいくつか公開している。 XRISMはその場しのぎの望遠鏡である。既存のX線観測衛星であるXMMニュートンとチャンドラは老朽化が進んでおり、そのミッションは間もなく終了する。その後継となる欧州の高エネルギー天体物理学望遠鏡(ATHENA)は2035年まで打ち上げられず、X線望遠鏡がカバーできない空白の数年間が残る。日本のX線天文衛星「ひとみ」は、XMM-Newtonとチャンドラの後継となる予定だったが、打ち上げ後数週間で失敗した。 XRISMは補填ミッションとして意図さ