トランプ米大統領のウクライナ疑惑をめぐる弾劾裁判が上院で始まった。審理は初日から未明に及んだ。 多数派を占める与党・共和党は審理を短期間で打ち切ろうと冒頭陳述や質疑の時間を厳しく制限する議事進行案を提案した。 徹底的な審理で政権を追い込みたい野党・民主党は疑惑関連の文書提出や高官招致を次々に求めて対抗した。しかし、共和党はすべて拒否し、怒号が飛び交う場面もあった。 激しい政争の場と化したことに懸念を抱く。問われているのは、トランプ氏が大統領選を有利に運ぼうと民主党候補の疑惑調査を外国政府に求めたかという重大な問題である。 弾劾裁判は、100人の上院議員が権力乱用と議会妨害で訴追されたトランプ氏を裁く。連邦最高裁長官が裁判長となり進行役を務める。